韓国経済、北朝鮮核施設 ピンポイントの「外科手術式攻撃」は可能か
記事要約:今、東アジアの情勢は北朝鮮の核ミサイルへの脅威が増している中で、「ターニングポイント」を迎えようとしている。誰もがこれ以上、北朝鮮に核実験を行わせて、潜水艦からのミサイル、いわゆる水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の搭載を阻止なければならないと危惧している。
管理人も北朝鮮の核実験の進み具合を見て生ぬるい経済制裁では効果がないと何度も述べてきたわけだが、実際のところ、北朝鮮の核施設を潰すしかもはや方法が残されていない。だが、空爆で北朝鮮の基地を攻撃しても、おそらく基地の本体は空爆が届かない「地下」に存在すると思われる。仮に北朝鮮への先制攻撃で核施設を爆破に成功しても、北朝鮮そのものを抑えないと核兵器の技術がテロ国家に行き渡る可能性だってある。
つまり、失敗は許されない。当然、北朝鮮とは全面戦争になる。相手は核兵器を所持しているのだから、追い詰められたら使ってくることだってあり得る。平和ボケした日本人は日本の隣で戦争なんて起きるわけがないと主張するが、むしろ、このまま戦争が起きない場合、我々は北朝鮮に「屈服」することになる。
そりゃ、何か相手を批判したらどこからともなく都市圏に核を撃たれるのだ。日本が戦争して北朝鮮に負けることはないが、問題は被害がゼロで済むということはまずない。だから、本当にターニングポイントなのだ。国際世論という国連でどれだけ批判して、核実験をやめさせようとここ十数年してきたが、結局、北朝鮮の核技術は向上しており、核の小型化、水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を開発するというデッドラインに到達しようとしている。残された時間はあと僅か。おそらく来年に北朝鮮の無力化をしない限りは間に合わないだろう。
その鍵を握るのが米国である。日本は米国に追随するだけだしな。でも、利害は一致しているのでわざわざ独自に動く理由はない。その米国では11月に大統領選挙に行われる。実際、もうヒラリー氏か、トランプ氏のどちらかに絞られている感じだが、北朝鮮に対する迅速な対応をするならトランプ氏ということになる。これは大統領権限のみで核の先制使用できることを防ごうと米国議員が動くぐらいである。まあ、ヒラリー氏になっても、この法案が通過されたら、議会承認なしで核の先制使用はできない。平和な時ならそれでもいいのだが、今の北朝鮮の情勢はもういつ戦争が再開されてもおかしくない。
そういった意味で米国の大統領選挙は今後の世界の命運すらもきめてしまう。オバマ大統領の時は日本の外交に影響あるぐらいで行方を見守っていたのだが、今回は日本の安全と平和、東アジアの安定に対する極めて軍事的な意思決定が左右される日本の歴史上、日本人がもっとも注目に値する大統領選挙だろう。では、話を記事に戻す。
>米国が独自に外科手術式先制攻撃を実行できるかについても関心が集まっている。北朝鮮の核施設への先制攻撃は朝鮮半島に全面戦争をもたらす可能性が高く、韓国の死活問題になりかねない。
ああ、そう言えば上の視点は日本の諸事情だった。韓国にとって朝鮮戦争は「再開」であるし、韓国軍はいつ北朝鮮軍と戦うことになるのかといった心構えも必要だ。全面戦争した場合に対する韓国経済の影響なんてさすがに管理人も分析することはできない。ただ、勝つにしても、負けるにしても韓国経済を大きく揺るがすことだろう。世界はきな臭い方向へと向かっている。
出展は明らかでないのだが、ローマ帝国の軍事学者ウェゲティウスと書いたものとされている論文、ラテン語に警句がある。
Si vis pacem, para bellum
「汝平和を欲さば、戦への備えをせよ」
これは一体何を意味するのか。平和であり続けたいなら、敵に攻撃される可能性が少ない強い国でなけれならないこと。昨日、読者様がコメントで中国の兵法をいくつか引用していたが、管理人は中国の孫子とかわりと好きなので兵法書をビジネスでいかす日本訳の著書などが家に置いてある。結局、今の時代も昔の偉人や警句から何かを学び取ることが多い。ウェゲティウスはこうも説いている。
「したがって、平和を願う者は、戦争の準備をせねばならない。勝利を望む者は、兵士を厳しく訓練しなければならない。結果を出したい者は、技量に依って戦うべきであり、偶然に依って戦うべきではない」
平和は次の戦争への準備期間である。そして、管理人は平和を願うからこそ、戦争そのものを研究していかなけれならないと考えている。この格言は今の情勢に的確なアドバイスをしてくれる。
しかし、韓国軍をネタにしかならない軍事兵器を見ている限りでは「無理」ではないか。軍事行動中に居眠りしているような連中で北朝鮮軍と戦えるのか。相手は国家存亡をかけて死にものぐるいで戦争するのに韓国軍は全くの及び腰で勝てる戦争すら、負けてしまうことにもなりかねない。
もう一度述べる。平和を願うなら戦争に備えること。間違っても武装解除して戦争しませんと宣言することではない。
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韓国経済、北朝鮮核施設 ピンポイントの「外科手術式攻撃」は可能か
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の5回目の核実験後、北朝鮮の核施設に対するピンポイントの「外科手術式攻撃」の可能性が浮上している。
身体の悪い部位を切り取る手術方法のように北朝鮮の核施設だけを破壊するという意味で、米国で公式・非公式に取り上げられている。
5回目の核実験により、北朝鮮の核兵器の開発水準が高くなったとの深刻な認識に基づくもので、専門家らは5回目の核実験は小型化した核弾頭の爆発力を測定する実験だった公算が大きいと判断している。
正常な核分裂反応や爆発力などを測定するため、年内に6回目の核実験を行う可能性がある。追加の核実験を実施する可能性が高い豊渓里の核実験場の2番と3番坑道の入り口には大きな幕が張られている。
韓国と米国にとっては、北朝鮮が移動式大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などの弾道ミサイルに小型化の核弾頭を搭載することは「レッドライン」(越えてはならない一線)だ。この線に到達するまでに核弾頭の開発を中止させなければならない。北朝鮮の核能力はレッドラインの手前まで来ている厳しい状況だ。
だが、韓国と米国は北朝鮮が対話と交渉を通じて核弾頭開発を中止する可能性は「ゼロ」と判断しているようだ。このため、米国内では外科手術式攻撃の必要性が浮上し、韓国軍は核施設とミサイルを先制攻撃などの方法で無力化する兵器「キルチェーン」の構築を急いでいる。
米国が独自に外科手術式先制攻撃を実行できるかについても関心が集まっている。北朝鮮の核施設への先制攻撃は朝鮮半島に全面戦争をもたらす可能性が高く、韓国の死活問題になりかねない。
米国は1994年6月、北朝鮮が国際原子力機関(IAEA)の脱退を宣言したことを受け、寧辺の核施設を外科手術式に攻撃する計画を立てたが、中止した経験がある。
軍事専門家らは北朝鮮の核施設を除去するためには、作戦を主導できる軍事能力や国際法上の適合性、全面戦への発展可能性、放射能汚染など、考慮しなければならない要素が多いと説明している。北朝鮮に対する先制攻撃のためには、国連安全保障理事会の決議が必要のため、国際法上の適合性が問題になる可能性がある。国連決議なしに、米国主導で軍事攻撃が行われる場合、イラク攻撃のように国際法的な問題が浮上する恐れがある。
北朝鮮の大規模な軍事的報復も考えなければならない。1994年当時、北朝鮮の寧辺の核施設攻撃計画にかかわったペリー元米国防長官は2013年、聯合ニュースとのインタビューで、「軍事攻撃で北朝鮮の核能力を除去することは不可能」として、「北朝鮮の全ての核施設が集まっていた1994年には1回のみの攻撃で核施設を破壊できたが、今は核施設が北朝鮮全域にあるのに加え、核兵器の運搬が可能であり、軍事的な攻撃は難しい」と述べた。
専門家らは核施設への攻撃が現実的に困難な状況なら、強力な抑止力が必要だと主張する。韓国と米国は今月19日、米ワシントンで開催される外務・防衛担当閣僚会議(2プラス2)で、朝鮮半島の防衛と関連した「極めて実効性のある措置」を打ち出すとされ、結果が注目されている。
(http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2016/10/05/0300000000AJP20161005001300882.HTML)