必読!韓国経済、今度は22兆ウォン…企業が2次賃金ショック=韓国
記事要約:昨日の夜に取り上げた起亜車の労組の裁判の結果は38.4%の労組が有利な判決で4223億ウォンを払えという判決だったわけだが、実際はもっと高額なものになるというのが中央日報に掲載されている。中々、面白いので読んで頂きたい。
>相次ぐ人件費上昇イシューで企業の経営が危機を迎えている。来年から最低賃金が16%上がるのに続き、通常賃金まで増える可能性が高まったからだ。
最低賃金の引き上げが105円も一気にあがった。日本は25円だったので韓国は日本の4倍である。それでも日本より最低賃金は低い。物価は大して変わらないのにだ。でも、その最低賃金の引き上げが企業に重くのしかかる。むしろ、チキン屋がヤバいかもしれない。そして、さらにこの裁判である。
>ソウル中央地裁は31日、起亜車の労組2万7424人が起亜車を相手取り起こした1兆926億ウォン(約1070億円)の賃金請求訴訟で、「定期賞与金は通常賃金に該当する。4223億ウォンを支払うべき」として原告一部勝訴判決を出した。訴訟参加者1人あたり平均1543万ウォンに該当する金額だ。起亜車は「極めて遺憾であり納得しがたい」として控訴する考えを明らかにした。
当然、控訴になるのは予想通りだが、この裁判所の判決は面白すぎるだろう。もっとも、記事を読んでいるとこの裁判がおかしいだけではなく、2013年の最高裁判決が狂っていたようだ。後で出てくる。
>産業界は騒がしくなっている。現在、通常賃金訴訟を進行中の115社に影響を及ぼすだけでなく、今後、類似の訴訟が続くと考えられるからだ。通常賃金は超過勤務手当・退職金などの基準となり、通常賃金が増えれば会社が支払う各種手当の金額も膨らむしかない。
管理人は「地獄の蓋」を開けたと思う。裁判の判断は全ての企業に影響するなら、この先、企業はその判断を尊重して定期賞与金は通常賃金に該当するので給料を増額しなければならない。
>韓国労働研究院は2013年、「定期賞与金も通常賃金に含まれる」という最高裁の初の判決に基づき、通常賃金の範囲拡大による企業の労働費用増加額(過去3年+今後1年)が最大21兆9000億ウォン(固定賞与金・その他の手当含む)にのぼると推算した。
全体で21兆9000億ウォンになると。つまり、日本円で2兆2億円ぐらいとなる。これがどれだけ面白いか述べると、韓国のTHAAD配備の影響による損失額より大きいんだよな。あれだけ韓国の旅行会社が損失を受けて150億ドルとか述べていたのに、今度はそれを韓国内で2兆円の労働費用増加を負担しなければならない。おめでとう。労働者は大歓迎だろう。管理人だって何もしなくても給料増えるなら喜ぶからな。
> パク・ギソン誠信女子大経済学科教授によると、通常賃金の範囲拡大による勤労者報酬の増加は年間の経済成長率を0.13%ポイント低めるという。昨年の韓国の経済成長率(2.8%)を基準にすると、国内総生産(GDP)は2兆262億ウォン減少する。
0.13%のGDO減少と。でも、購買意欲は増えるのだからむしろ、貢献するんじゃないか?ああ、韓国人は国内旅行はしないで海外に行くんだったかな。ダメじゃないか。せっかく2兆円のボーナスを山分けなのに国内で使ってくれない。内需刺激策をしっかり考えた方がいいな。
>イ・サンヒ韓国産業技術大知識融合学部教授は「通常賃金訴訟に巻き込まれた企業は主に輸出関連の製造業種」とし「人件費の上昇で輸出競争力の低下が避けられない」と指摘した。雇用労働部によると、固定賞与金が賃金総額に占める比率は大・中堅企業(21.1%)が小企業(2.4%)に比べ8倍以上高い。勤労者の間で貧富の差が広がる可能性があるということだ。
当然、経済格差が生まれる。大企業の方が給料高いならその分、給料も増えると。一方、給料や手当少ない小企業はそれほどでもないと。
>起亜車は通常賃金の支払いが経営上重大な困難を招かないという裁判所の判断も理解できないという反応だ。裁判所が通常賃金に含めるべきという金額は4223億ウォンだが、訴訟に参加していない職員に支払う金額などを含めると費用は総額1兆ウォンに増える。
前回も突っ込んだが、勝手にキア自動車の2008年~2015年の利益でこれだけ稼いでるから400億円ぐらい追加してもいいというよくわからない判断だからな。それで、労組以外を含めると費用は総額1兆ウォンとなると。つまり、1000億円だ。ああ、1年の営業利益が吹っ飛びましたな。特別損失で10年としたら、1年で100億円か。これでも倒産危機にはならないだろうな。
>起亜車の関係者は「THAAD(高高度防衛ミサイル)の影響で中国での販売が54.6%減少するなど深刻な危機を迎えている状況で1兆ウォンの追加費用が経営上の困難にならないはずはない」と語った。
目に見える財閥搾取が韓国の支配構造なのだから、庶民への給料増額は別に悪くないだろう。それを内需に使ってくれたら販売利益として返ってくるのだから。問題はその内需に使わないってことだ。最低賃金の引き上げ、2兆円のボーナス。これを内需に上手く持っていけばいい。まあ、多くの韓国人はこれで負債の利子を払うことになるんだろうな。そして、負債の借り手は外資という。あれ?内需はどこいったんですか。
しかし、経営者は踏んだり蹴ったりだな。最低賃金の引き上げ、法人税の引き上げ、さらにこの訴訟でのボーナス増額。THAAD配備の影響も韓国政府のやったことであり、別に韓国企業が何かしたわけでもない。さらに、蹴られた状態で情緒主義に陥った韓国の裁判所はこのような判断を下す。横から見ると面白すぎるな。韓国経済はさすがだな。9年、毎日見てきても全く飽きない。
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〔北朝鮮、韓国、朝鮮半島有事〕のまとめ
相次ぐ人件費上昇イシューで企業の経営が危機を迎えている。来年から最低賃金が16%上がるのに続き、通常賃金まで増える可能性が高まったからだ。
ソウル中央地裁は31日、起亜車の労組2万7424人が起亜車を相手取り起こした1兆926億ウォン(約1070億円)の賃金請求訴訟で、「定期賞与金は通常賃金に該当する。4223億ウォンを支払うべき」として原告一部勝訴判決を出した。訴訟参加者1人あたり平均1543万ウォンに該当する金額だ。起亜車は「極めて遺憾であり納得しがたい」として控訴する考えを明らかにした。
産業界は騒がしくなっている。現在、通常賃金訴訟を進行中の115社に影響を及ぼすだけでなく、今後、類似の訴訟が続くと考えられるからだ。通常賃金は超過勤務手当・退職金などの基準となり、通常賃金が増えれば会社が支払う各種手当の金額も膨らむしかない。
韓国労働研究院は2013年、「定期賞与金も通常賃金に含まれる」という最高裁の初の判決に基づき、通常賃金の範囲拡大による企業の労働費用増加額(過去3年+今後1年)が最大21兆9000億ウォン(固定賞与金・その他の手当含む)にのぼると推算した。
パク・ギソン誠信女子大経済学科教授によると、通常賃金の範囲拡大による勤労者報酬の増加は年間の経済成長率を0.13%ポイント低めるという。昨年の韓国の経済成長率(2.8%)を基準にすると、国内総生産(GDP)は2兆262億ウォン減少する。
イ・サンヒ韓国産業技術大知識融合学部教授は「通常賃金訴訟に巻き込まれた企業は主に輸出関連の製造業種」とし「人件費の上昇で輸出競争力の低下が避けられない」と指摘した。雇用労働部によると、固定賞与金が賃金総額に占める比率は大・中堅企業(21.1%)が小企業(2.4%)に比べ8倍以上高い。勤労者の間で貧富の差が広がる可能性があるということだ。
起亜車は通常賃金の支払いが経営上重大な困難を招かないという裁判所の判断も理解できないという反応だ。裁判所が通常賃金に含めるべきという金額は4223億ウォンだが、訴訟に参加していない職員に支払う金額などを含めると費用は総額1兆ウォンに増える。起亜車の関係者は「THAAD(高高度防衛ミサイル)の影響で中国での販売が54.6%減少するなど深刻な危機を迎えている状況で1兆ウォンの追加費用が経営上の困難にならないはずはない」と語った。
自動車産業協同組合は「自動車産業と部品会社に及ぼす悪影響を度外視した判決」と懸念した。韓国労働組合総連盟(韓国労総)は「一部だけを通常賃金と認めた部分は遺憾」と述べた。
(http://japanese.joins.com/article/939/232939.html?servcode=300§code=300)