今回、取りあげる2つの記事は全く韓国が出てこないのだが、韓国自動車業界にとってはいくつもの死活問題が含まれている。しかし、EUは相変わらずだよな。まあ、これはロシアという資源大国から、今後、鉱物資源の輸入が出来なくなることが見込まれるためだろう。それは全面対立してるのに鉱物資源を輸入できるわけないよな。
すると時代は「EV」だと述べていたことが大きく揺らいでしまう。それがエンジン車の販売2035年以降も容認に繋がったのだ。もちろん、ハイブリッド技術の日本車には圧倒的有利である。しかし、EVを全面的に売りに出している韓国の現代自動車や起亜車には不利になることはいうまでもない。
今の韓国経済は自動車関連だけが好調で、なんとか貿易赤字を減らすのに貢献しているのだが、そろそろEVの普及にも陰りが見えてきている。来年、急に自動車販売が激減している未来が来るかも知れない。何しろ、中国のリチウム価格が急落している。これはEV向け需要鈍化しているためだ。
どうやら世界最大のEV市場である中国が今年からEV分野への補助金を削減したことにある。おかしいな。EVで中国は派遣を握るんじゃなかったのか。気がつけば補助金を出さないのか。
それで、ご存じの人は結構、多いと思うのだが中国も韓国と同じで、このような政府の多額の「補助金」で先行企業からシェアを奪う方法がとられてきた。例えば、太陽電池や液晶パネルといったものがすぐあげられる。中国政府はこれらの分野を重点的に強化する名目で多額の補助金をばらまいた結果、価格破壊が起きた。
それによって液晶パネルや太陽電池から日本企業は撤退するはめにおいやられた。そりゃ、相手は補助金ドーピングで破格の値段で売れるのだ。こんなの勝てるわけないんだよな。そして、今は液晶パネルといえば、もう中国製がほとんどだ。このように中国は韓国がDRAMや造船でやってきた焼き畑商法の超絶強化版で市場を食い散らかして、後には何も残らないという。EV市場でもそうなる未来しか見えない。
つまり、EV市場でも多額の補助金をばらまいて中国のEV販売台数を押し上げてきたのだ。しかし、その補助金が消えてしまえば、今までの商品よりも割高になるのはいうまでもない。中国のEVが30万円で買えるのに、何故、他国は100万円以上するのか。そういうからくりである。だから、価格が高くなれば中国のEVがどこまで売れるか。2023年は試されるわけだ。そして、その先行指標となるのがリチウム価格ということだ。
では、前置きはこれぐらいで記事の要点を整理していこう。
■記事の要点
1.欧州連合(EU)は25日、2035年にガソリンなどで走るエンジン車の新車販売をすべて禁止するとしてきた方針を変更し、環境に良い合成燃料を使うエンジン車は認めると表明した。エンジンの全面禁止により電気自動車(EV)シフトを世界に先駆けて進めてきたEUの政策が大きく転換した。EUの行政府、欧州委員会とドイツ政府が25日に協議。その後、欧州委のティマーマンス上級副委員長がツイッターで合意したことを明らかにした。再生可能エネルギー由来の水素と二酸化炭素からつくられる合成燃料「e―Fuel(イーフューエル)」を使うエンジン車の新車販売は、35年以降も可能にする。
2.EUが昨年決めた方針を転換した背景には、フォルクスワーゲンやメルセデス・ベンツなど自動車産業を抱えるドイツ政府が合成燃料の利用容認を求めたことがある。自動車業界に近いドイツ政権与党の一部から声が上がり、EU閣僚理事会での採決に「待った」をかけた。このため、EU内で再検討していた。
3.ただ、欧州メディアによると、合成燃料はエンジンの利用継続を認める「抜け穴」との批判が出ており、EUが先陣を切ってきたEVの普及の遅れにつながりかねないとの懸念もある。
4.EUのエンジン車禁止は、日本の自動車メーカーが強いエンジンとモーターを併せ持つハイブリッド車(HV)の禁止も含まれる予定だった。合成燃料の利用が可能になれば、HV技術を生かした日本車は有利になる可能性がある。
5.中国のリチウム価格はこの4週間だけで34%も急落するなど、今年に入り予想を超えるペースで下げている。電気自動車(EV)向けの需要が落ち込み、在庫が積み上がっているためだ。ファストマーケッツがまとめた炭酸リチウムのスポット価格は今週、1トン=26万元(3万8079.06ドル)に下落し、昨年11月の半値以下の水準となった。価格は昨年終盤から下落傾向で、11月から2月までの3カ月間に22%下げたが、この4週間で下落ペースに拍車がかかった。
6.ロイターが先月実施したアナリスト5人を対象にした調査では、今年末までに30万元まで下がると予想されていた。コンサルタント会社ライスタッド・エナジーは17日のメモで「このような価格下落は当社の予想を上回っている」と指摘した。世界最大のEV市場である中国が今年からEV分野への補助金を削減。リチウムはその後需要が鈍っていた。
以上の6つだ。順番に見ていこうか。
1から3は経緯の話だ。これで日本の自動車一人勝ちになるかはまだわからないが、EVはロシアと喧嘩して天然ガスを輸入を止めた以上、電気代高騰に拍車をかける。EV普及するには安定した電力確保が必要なのに、もうそれが出来ないで電気代や天然ガスの価格が数倍に高騰した。そんな貴重な電気を大量に消費するEVの充電に使えるのか。答えはノーだ。EV普及するには今の欧州では事情が異なりすぎている。
でも、背に腹はかえられないだろう。ハイブリッド車でも環境に優しい車を造れるなら、何ら問題はないはずだ。まあ、EUのやろうとしていることはだいたいいつもこんな感じだ。頼むからEU内でまとめてから発表しろと。
それで3は抜け穴。EUが率先してきたEVの普及に待ったをかける。そもそも、そんな悠長なこといってられるのか?今、欧州のエネルギー事情は慌てて原発を動かすぐらい危機的だろう。EV普及させて電気を大量消費する未来が果たして、省エネや持続可能な社会なのか。ええと、なんだったけ。今流行のSDGS(持続可能な開発目標)か。これもうさんくさいんだよな。日本人にコオロギを食べさせようと画策しているような連中だからな。
EV普及が持続可能な開発目標というならそれを是非とも、証明して欲しい。少なくとも何でもかんでも電気に頼りすぎるとろくなことがないんだよな。オール電化で電気代が高騰したことで学習してくれるといいんだが。欧米は理想は高いんだが、それを実行する能力はほとんどない。戦争1つでその理想の社会がたやすく変更される。もちろん、皮肉だからな。
そして4はハイブリッド車の販売が2035年以降も認められて、日本車が有利になると。わざわざ急いでEV開発しないで全固体電池の量産や品質向上を待てば良いのだ。車のバッテリーに使うようなリチウムイオン電池は危なすぎるんだよな。どれだけ韓国製や中国製が炎上事故を起こしてるのか。最近だって、アメリカで現代車・起亜車が54万台リコールしていたよな。
しかも、面白いのはここだ。対象車両の所有者に修理が完了するまで屋外の離れた場所に駐車するよう求めた。屋外の離れた場所に置いておけだ。どんな危ないことを想定しているんだと。
では、ネットの突っ込みを見ておくか。
1. これで安心してEV捨てられるな日本も。
2.容認とか偉そうじゃん。代替策の開発費用支援や購入負担の準備してんだろうな?
3.トヨタ、叩かれ損だな。あの海外だけでなく国内勢からの集中砲火はなんだったん?
4.これEVや自動運転に関して中国車が予想以上の成長してるから慌ててる感じだよな。欧州メーカー守るつもりが全部中国に席巻されそうだからかなり慌ててるわ。
5.ロシアから安くガス買えなくなったんでまたルール変えます←なんなんこいつら。
以上の5つだ。欧州の行動はいつもこんな感じだ。トヨタは可哀想だよな。なんか、もうEV時代とか。散々言われて。トヨタが危機とか。くだらないマスメディアが大騒ぎしていたものな。でも、日本じゃEVは流行らないと最初から言われていたことだ。雪道での渋滞がどうしても怖いものな。
海外だけではなく国内勢から集中砲火。これはあれだ。
日本がWBCで優勝したのが気に入らないのか知らないが、アメリカでは全然流行ってないとか。アホなコメンテーターとか述べてたよな。そんなことはどうでもいいだろう。日本で全ての試合で視聴率40%を叩き出したのに、なんでアメリカがどうとか。海外で野球の人気はないとか。楽しんでる人を不快にさせるのか。国によって人気のあるスポーツなんて色々違うだろう。
思わず別の話題で突っ込んだが、結局、5が全てだ。ロシアからガスを安くで買えなくなって、自分らの主張すら通せなくなったと。
つぎに5だが、EV需要の低下で中国のリチウム価格は4週間だけで34%も急落していると。そして、中国のEVも在庫が積み上がっていると。おかしいな。リオープニングはどうなったんだよ。韓国さんが待ち望んでいるんだぞ。
このようなニュースを見ていると中国経済が本当に今年は5%成長するのか。疑わしくなるよな。でも、実はこんなニュースがある。
中国共産党中央財経委員会弁公室の韓文秀(ハン・ウェンシゥ)副主任
韓氏は、「中国には現在、明確な物価上昇や下落の圧力がない。通貨政策には、比較的広い余地がある」と述べた。そして「中国は今年の『5%前後の成長』目標達成に自信を持っている」と強調した。
また、中国経済の中長期的発展に影響を与える2つの要素のうち1つに、「外部の抑制・弾圧」をあげ、中国に対する度重なる米国の制裁を批判した。米国による対中半導体のデカップリング(切り離し)と制裁などを意味する「外部の抑制・弾圧」について、韓氏は「中国は外部の圧力を内生動力に変え、危機をチャンスに転換し、悪いことを良いことに変えるよう務める」と述べた。
そして、「中国はグローバル産業網とサプライチェーンの信頼できる提供者だ。私たちは比較優位に基づいて客観的に形成されたグローバルな産業ネットワークとサプライチェーンが、グローバル公共財の性質を持っていると考えている」と強調した。
また、グローバルな産業ネットワークやサプライチェーンについて、「経済ルールを考慮しないままデカップリングなどの切り離しを強行すれば、これは必然的に全世界の生産者と消費者の利益を損なうものであり、これは全世界を敵対化させるものだ」と主張した。
中国への各国企業の投資も激励し、「各国企業の中国投資を歓迎し、外国企業が長期的な視野を持って、中国市場を深く耕してくれることを期待する。中国に長期的に投資することで、大きな利益が得られるだろう」と繰り返し強調した。
中国は、今回の会議で米中戦略競争とつながったグローバルな産業網や供給網の再建を強調し、米国の対中デカップリングに反対する世論づくりに力を注ぐ構えだ。
https://www.wowkorea.jp/news/korea/2023/0326/10389327.html
このように5%成長目標に自信があるそうだ。でも、EVの補助金を打ち切るぐらい予算がないんだろう?もっとも、半導体技術向上に集中したかっただけかもしれないが。アメリカ批判するのはいいのだが、そのアメリカのおかげで経済発展してきたのを忘れてるよな。中国はいつの間にか自分らで大きくなったとか思い込んでるが、巨額な投資がなければ中国はここまで経済成長していない。
中国経済については統計はあまり信用できない。だから、こちらは韓国の対中輸出を見ているわけだが、そこに回復兆しは見られない。本当に5%も成長できるのか。そこは見守っていくしかないだろうな。
あと、中国に長期的な投資とか。この先、どうなるかわからないのによく言えたものだ。外国企業がいなくなってるのに危機感を覚えてる感じもするが、もう、ロシアと仲良くする中国に欧米は見切りを付けている。
EU、エンジン車の販売2035年以降も容認へ 全面禁止の方針転換
欧州連合(EU)は25日、2035年にガソリンなどで走るエンジン車の新車販売をすべて禁止するとしてきた方針を変更し、環境に良い合成燃料を使うエンジン車は認めると表明した。エンジンの全面禁止により電気自動車(EV)シフトを世界に先駆けて進めてきたEUの政策が大きく転換した。
EUの行政府、欧州委員会とドイツ政府が25日に協議。その後、欧州委のティマーマンス上級副委員長がツイッターで合意したことを明らかにした。再生可能エネルギー由来の水素と二酸化炭素からつくられる合成燃料「e―Fuel(イーフューエル)」を使うエンジン車の新車販売は、35年以降も可能にする。
EUが昨年決めた方針を転換した背景には、フォルクスワーゲンやメルセデス・ベンツなど自動車産業を抱えるドイツ政府が合成燃料の利用容認を求めたことがある。自動車業界に近いドイツ政権与党の一部から声が上がり、EU閣僚理事会での採決に「待った」をかけた。このため、EU内で再検討していた。
EUの中でもフランス政府はドイツの主張に反対していたが、ドイツ自動車産業との結びつきが強いイタリアや東欧諸国はドイツに賛同。25日に欧州委とドイツ政府が最終協議していた。
ただ、欧州メディアによると、合成燃料はエンジンの利用継続を認める「抜け穴」との批判が出ており、EUが先陣を切ってきたEVの普及の遅れにつながりかねないとの懸念もある。
EUのエンジン車禁止は、日本の自動車メーカーが強いエンジンとモーターを併せ持つハイブリッド車(HV)の禁止も含まれる予定だった。合成燃料の利用が可能になれば、HV技術を生かした日本車は有利になる可能性がある。(ロンドン=和気真也)
[北京 24日 ロイター] – 中国のリチウム価格はこの4週間だけで34%も急落するなど、今年に入り予想を超えるペースで下げている。電気自動車(EV)向けの需要が落ち込み、在庫が積み上がっているためだ。
ファストマーケッツがまとめた炭酸リチウムのスポット価格は今週、1トン=26万元(3万8079.06ドル)に下落し、昨年11月の半値以下の水準となった。
価格は昨年終盤から下落傾向で、11月から2月までの3カ月間に22%下げたが、この4週間で下落ペースに拍車がかかった。
ロイターが先月実施したアナリスト5人を対象にした調査では、今年末までに30万元まで下がると予想されていた。コンサルタント会社ライスタッド・エナジーは17日のメモで「このような価格下落は当社の予想を上回っている」と指摘した。世界最大のEV市場である中国が今年からEV分野への補助金を削減。リチウムはその後需要が鈍っていた。