韓国証券市場 12月20日、日銀から事実上利上げを行い、円相場が132円まで上昇して、一気に5円高となった。ただ、円高になったからと喜んでもいられない。何しろ、日経平均株価は2日連続で続落。TOPIXも1900台を割れて下がっている。日銀の黒田総裁は記者会見で、これは利上げではない。景気にはプラスになるという見方を示したわけだが、2日経過してもサプライズ利上げで市場は混乱している。
では、韓国市場はどうなのか。日銀の利上げ発表で1300付近だったウォンが活性化した。気がつくと1382ウォンまで上がり、ソロウォンの引力から脱出を果たした。このように韓国ウォンも上昇。なら、韓国株はどうなのか。21日の結果を持ってきた。
コスダック指数 2.57ポイント▲ 705.70(終値)
総合株価指数 4.34ポイント▼ 2328.95(終値)
ウォン・ドル相場 3.9ウォン高 1285.7(終値)
見ての通り、ウォンが1285となっても株価は下がっている。つまり、多少、ウォン高にしたところで、韓国株は買われない。そもそもウォン高は輸出が多い韓国企業にとって不利である。ウォンの適正レートは1150~1200という狭い範囲なのだが、これについてはウォンが1200を超えたのが今年の4月として、もう、8ヶ月も経過しているので企業も修正している頃ではある。だから、この適正レートが2023年にもう少しずれている可能性は高い。もっとも、ずれていても1200~1250ぐらいだとおもうが。
なら、韓国政府は一体何がしたいのか。1300を脱出できたのは良かった。なら、ここから1250まで戻すのか。何のために?原油や天然ガスの輸入代金を安くするため?このように韓国の通貨政策が目指すところが見えない。そして、今年の韓国企業株の成績が出てきた。
ようやく本編に入れるな。まず、韓国企業の時価総額が圧倒的に減少した。そりゃ当たり前だ。何しろ、コスピが3000あった頃から、今は2300だ。700も減っているのだから時価総額も恐ろしいぐらい減少している。では、記事の要点を整理しよう。
■記事の要点
1.韓国取引所によると昨年12月30日に42社に達した時価総額10兆ウォン以上の企業の数は今月20日には35社に減った。SKバイオサイエンスとSKIEテクノロジー、ネットマーブル、NCソフト、クラフトンなど11社が10兆ウォンを下回った。
2.LGエネルギーソリューションと高麗亜鉛など二次電池関連企業とサムスン火災、現代重工業の4社が新たに10兆ウォンを超えた。
3.時価総額減少が目立ったのは成長株と半導体関連株だ。成長株であるネイバーとカカオなどは利上げの直撃弾を受けた。
4.1位であるサムスン電子の時価総額は昨年末の467兆4340億ウォンから20日には349兆8293億ウォンと117兆6047億ウォン(25.2%)減少した。同じ期間にSKハイニックス時価総額は95兆3683億ウォンから57兆26億ウォンに40.2%減った。
5.来年の見通しも暗鬱だ。半導体市場の業況が来年も容易に改善する兆しが見られない。成長株にも当分日が当たるのを期待するのは難しい見通し。
以上の5つだ。順番に見ていこう。
まず、1だが時価総額10兆ウォン以上の企業の数が今月20日に35社に減ったと。そして、今まで時価総額10兆ウォン以上あった11社の企業は下回ったと。SKバイオサイエンスとSKIEテクノロジー、ネットマーブル、NCソフト、クラフトンとかいわれてもほとんどわからんな。まあ、落ちた企業に用はない。
それで、2だがLGエネルギーソリューションと高麗亜鉛など二次電池関連企業とサムスン火災、現代重工業の4社が新たに10兆ウォンを超えたと。二次電池関連産業はまだ景気がましてことなのか。
次に3で時価総額減少で大きく目立ったのが成長株と半導体株と。これは予想出来た。コロナ禍では外出を控えてゲームやギターやピアノなどの習い事が一時期賑わった。だから、ネイバーやカカオなどが強かった。だが、コロナ禍が終われば外出するようになり、ゲームの売れ行きも悪くなる。むしろ、外に出る開放感で旅行需要が高まったことはご存じだろう。
例えば、韓国では日本が円安であることもあり、日本への観光需要が爆増した。もちろん、お前らノージャパンしていたよなと突っ込みたいところではあるが、外国人インバウンド需要が戻るのはコロナ禍で苦しんだ旅行関連、特に航空業を最悪な現状を見てきたのでなんともいえない気分だ。
韓国人でも客は客だ。丁重にもてなして旅行を楽しんでもらえればいいだろう。ただ、見ての通り、インバウンド需要には大きく貢献した中国人観光客がコロナ大流行中で激減している。中国のコロナについては火葬場が既に満杯。もう、まともに死者のカウントすらしない酷い有様となっている。
コロナの規制緩和すればこうなるのは予想出来た。でも、それでも経済回復を優先した。しかし、その結果は最悪といっていい。もう、中国国内では至る所でコロナが大流行している。でも、数ヶ月すればインドのようにコロナ感染者は減っていくだろう。なぜなのか。もう、皆、感染して集団免疫ができあがるからだ。それまでにどれだけ死者の山を築くことになるかは知らないが。
後、記事にも書いてあるが、成長株は「利上げ」にも弱いと。つまり、娯楽というのは一番最初に見直される支出ということだ。今までスマホゲームの課金をしていたが、収入が減ったり、物が高くなれば、今回は抑えようとか。そういうことである。
コロナ禍で成長した企業は、コロナが終われば成長が止まるのは至極当然だよな。もっとも、コロナが終わるというより、人類の認識の変化なんだよな。もう、1日に数万人がコロナに感染しようが人々はあまり騒がない。昔は大騒ぎだったのを覚えているだろう。この変化によって人々の生活スタイルが戻りつつある。ただ、日本人だけはマスクをずっと着用していると。
でも、これは他人に迷惑をかけたくないという日本人の本質からすれば仕方がないことだ。こちらだって外出するときは必ずマスク着用している。ネイバーとカカオについては今後、韓国経済においても重要な意味を持つ会社なので、引用しておく。
この二社は日本でもお馴染みだろう。ラインやカカオなどのSNSアプリ以外にも、ピッコマといった漫画アプリ。ネットゲームなどでもよく知られている。
ネイバーの時価総額は昨年末の62兆926億ウォンから20日には29兆6109億ウォンに減少した。昨年の半分水準を下回る。昨年末に50兆ウォンを超えたカカオの時価総額も1年間で24兆1858億ウォンに半減した。時価総額順位も昨年の6位から今年は12位と10位圏外に押し出された。
ただ、どちらも株価は半減している。あれ?確か韓国の漫画は日本の漫画を超えたとか、そういう記事をいくつか見かけたことがあるのに、なんで株価は半減しているんですかね?もちろん、ポケモン1つにすら勝てないのが現状だ。
だいたい、韓国の漫画のCMを見てクリックして、無料分だけ何話か読んでみるんだが、どれも、流行のなろう小説や異世界転生物と変わらないからな。日本の異世界転生をパクるのは構わないんだが、それで単行本を買おうとは思えない。
今、なろう漫画でオススメなのはアニメ化もしている「勇者、辞めます」とか、「時間停止勇者」など。これらは主人公が最強スキルで無双するだけではなく、かなり物語が捻られていて面白い。こういうたまに掘り出し物を見つけるのは嬉しいよな。だいたいは平均三話ぐらいでアプリを閉じるんだが。
少し話題がずれてきたので戻す。それで、4になるがサムスン電子の時価総額は昨年末の467兆4340億ウォンから20日には349兆8293億ウォンと117兆6047億ウォンで、25.2%減少した。つまり、株価は4分の3になったと。SKハイニックスは時価総額は95兆3683億ウォンから57兆26億ウォンに40.2%減ったと。これらは4割減少と。
これはなぜなのか。サムスン電子は半導体以外にもスマホや家電などを売っているが、SKハイニックスは半導体しかないことの違いだ。そもそも、サムスン電子は歩留まり率は酷いがファウンドリー企業でもあるし、決してメモリーだけではない。でも、SKハイニックスはメモリーしかない。その違いもあるだろう。だから、株価の下がり方にも差が出ている。
そして、1つだけ言えるのはサムスン電子は倒産することはまずないが、SKハイニックスは倒産する可能性があるてことだ。もっとも、SKハイニックスはインテルからNANDフラッシュ事業を買い取ったが、その支払いはどうするんだろうな。買い取り金額は90億ドルだろう。来年は確実に赤字なのにどうやって払うんだろうな。
では、5になるがこれは専門家の意見を見ておこうか。引用しておく。どの専門家も述べてることは言葉は違うだけで、ああ、来年は下半期まではダメですよ。だから、昨日の動画で下半期も半導体は厳しいという意見が多数だと出したじゃないか。来年の下半期に景気が回復する期待にあまりにも根拠がない。もう、ダイスで出た目で、景気回復するのはこの時期だと述べた方が当たるかも知れないぞ。
例えば、ダイスの出目が3なら、来年の下半期とか。ダイスの出目が4なら、再来年とかな。ええ?なら、他の出目はどうなんだ?3年後とか?5年後とか?それぐらい根拠のない希望である。
サムスン証券のファン・ミンソン研究員は「コロナ禍を経て世界的にスマートフォン、家電、自動車などの需要を前倒しで使った状況。ここに今年中盤から急激に景気が悪化して半導体需要が鈍化した」と分析した。
来年の見通しも暗鬱だ。半導体市場の業況が来年も容易に改善する兆しが見られないためだ。メリッツ証券のキム・ソンウ研究員は「正常な半導体サイクルで見ると底が形成されるべきなのにそうでない状況。サムスン電子の供給政策変化(減産)が感知されるまでは当分悪化局面は避けられない」と予想した。
成長株にも当分日が当たるのを期待するのは難しい見通しだ。NH投資証券のアン・ジェミン研究員は「利上げや景気鈍化時期には企業の業績が悪化し成長株の株価は下落するほかない。景気回復に対する期待が来年下半期に合わせされているので上半期に低く下半期に高くなる形で株価が回復すると期待される」と話した。
結局、どの専門家も、もうダメだとしか述べてない。根拠が全くない戯れ言で、来年を予想しても何の意味もない。つまり、景気はまだ「底」ではない。ここから底なし沼が続いてるのだ。
そもそも、来年の下半期に景気が回復するから株価が上がる?これもおかしな話だ。なぜなら、株価は半年後の企業の業績を反映するといわれているからだ。だから、下半期に景気が回復するなら、上半期に株価が上がることになる。しかし、企業の業績を回復するには「設備投資」がかかせない。
例えばさっきカカオの漫画アプリ「ピッコマ」について述べたが、これも閲覧者を増やしてCMを見てもらうために面白い漫画を数多く掲載する必要がある。すると、当然、掲載料というコストがかかってくるわけだ。これも一種の設備投資だ。ゲームで言えば、大型アップデートなどもそうなる。
例えば、十数年ぐらい続いているマビノギという韓国のオンラインゲームがあるが、これも大型アップデートで売上がかなり伸びたというニュースがある。これも投資である。新商品を開発しても大量生産するには工場のラインが必要だ。
投資なくして成長はない。だから、景気回復前に投資が先にある。だから、来年にどこまで投資が出来るかで景気回復の度合いも異なるわけだが、2021年の上半期に投資が出来るとは思えないな。
それこそ翼のない墜落だった。韓国の株価の自由落下の中で上場企業の時価総額も縮んだ。時価総額10兆ウォン(約1兆円)以上の企業の数も減った。韓国1位であるサムスン電子の時価総額は今年だけで約118兆ウォン消えた。主要国の金利引き上げと景気低迷の懸念の中で輸出の割合が高く対外変数に弱い韓国経済の特性が株式市場にそのまま反映された。
韓国取引所によると昨年12月30日に42社に達した時価総額10兆ウォン以上の企業の数は今月20日には35社に減った。SKバイオサイエンスとSKIEテクノロジー、ネットマーブル、NCソフト、クラフトンなど11社が10兆ウォンを下回った。LGエネルギーソリューションと高麗亜鉛など二次電池関連企業とサムスン火災、現代重工業の4社が新たに10兆ウォンを超えた。
信栄(シンヨン)証券リサーチセンター長のキム・ハクキュン氏は「主要国の利上げでこれまで低金利の恩恵を受けていた銘柄の価値が急落した上に半導体景気鈍化と中国の封鎖による需要減少などが複合的に作用した結果」と話した。
時価総額減少が目立ったのは成長株と半導体関連株だ。成長株であるネイバーとカカオなどは利上げの直撃弾を受けた。ネイバーの時価総額は昨年末の62兆926億ウォンから20日には29兆6109億ウォンに減少した。昨年の半分水準を下回る。昨年末に50兆ウォンを超えたカカオの時価総額も1年間で24兆1858億ウォンに半減した。時価総額順位も昨年の6位から今年は12位と10位圏外に押し出された。
半導体業種は利上げとともに景気鈍化懸念の中で需要減少の影響も加わった。1位であるサムスン電子の時価総額は昨年末の467兆4340億ウォンから20日には349兆8293億ウォンと117兆6047億ウォン(25.2%)減少した。同じ期間にSKハイニックス時価総額は95兆3683億ウォンから57兆26億ウォンに40.2%減った。
株式市場の時価総額で占める割合はサムスン電子が16.1%、SKハイニックスが2.62%に達する。取引量も大きく落ちた。今月に入り19日まででサムスン電子の1日平均取引量は1161万株で先月の1321万株より10%以上減少した。10月の1718万株と比較して30%以上減った。
半導体業種の低迷は韓国企業だけではない。世界的に半導体企業の時価総額下落が目立つ。マーケットウォッチによると、19日基準でエヌビディアの時価総額は4077億ドルで1年前より44.1%減少した。TSMCの時価総額もやはり3978億ドルで1年前より35.2%下落した。
サムスン証券のファン・ミンソン研究員は「コロナ禍を経て世界的にスマートフォン、家電、自動車などの需要を前倒しで使った状況。ここに今年中盤から急激に景気が悪化して半導体需要が鈍化した」と分析した。
来年の見通しも暗鬱だ。半導体市場の業況が来年も容易に改善する兆しが見られないためだ。メリッツ証券のキム・ソンウ研究員は「正常な半導体サイクルで見ると底が形成されるべきなのにそうでない状況。サムスン電子の供給政策変化(減産)が感知されるまでは当分悪化局面は避けられない」と予想した。
成長株にも当分日が当たるのを期待するのは難しい見通しだ。NH投資証券のアン・ジェミン研究員は「利上げや景気鈍化時期には企業の業績が悪化し成長株の株価は下落するほかない。景気回復に対する期待が来年下半期に合わせされているので上半期に低く下半期に高くなる形で株価が回復すると期待される」と話した。
https://japanese.joins.com/JArticle/299020