日別アーカイブ: 2016年8月30日

【「慰安婦」日韓合意】「合意で精神的苦痛被った」 挺対協支援下の元慰安婦ら12人が韓国政府を提訴

【「慰安婦」日韓合意】「合意で精神的苦痛被った」 挺対協支援下の元慰安婦ら12人が韓国政府を提訴

記事要約:素直に日本から1千万もらって幕を引けばいいものを日韓慰安婦合意に反対する挺対協支援下の元慰安婦ら12人が韓国政府を提訴したようだ。ただ、予想通りの動きすぎて面白くない。日韓慰安婦合意によって、慰安婦問題は韓国内の問題となった。だから、北朝鮮が工作する挺身隊はもう韓国政府を批判する道しかなくなったのだ。今まで散々助けてもらったくせに最後は裏切るわけだ。まあ、元々利害が一致していたことでの協力関係だったので裏切るというのは言い過ぎか。

しかし、これだけ見れば日韓慰安婦合意の効果は抜群だな。今まで協力関係にあった韓国と北朝鮮を仲違いさせることで分裂させる。そして、挺身隊が操れるのはたった12人となった。後の28人は1000万もらって終わりである。敵の利害関係を分断させる作戦は極めて有効だったわけだ。しかも、日本はすでに10億円を支払ったので後は、慰安婦像の撤去を要請しながら高みの見物をすることになる。この裁判はどっちに転んでも日本にダメージはないからな。

韓国の裁判所は確か日本への元慰安婦の個別請求権は日韓基本条約で消滅していないという斜め上の判決を出したわけだが、では、この日韓慰安婦合意はどう扱うのか。これって韓国の裁判所の要望通りだよな?請求権が消滅していないだから。日韓慰安婦合意となった。日韓基本条約では含まれてないという主張を認めたわけだがら、日韓慰安婦合意は裁判所にとって「認める」判決を出すしかない。なぜなら、認めなければ日韓基本条約の判決が台無しになるからだ。言い換えれば日韓慰安婦合意は個別請求権の尊重である。だから、1人一千万のお金がもらえるわけだろ?管理人はこんな詐欺ビジネスに払う必要はないと思うのだが。最後の手切れ金である。

それとも、韓国の憲法裁判所は自分たちが述べたことを憲法違反とするのか?いや、近年に締結された二国間の条約を韓国の裁判所が裁けるのか?日韓基本条約なら60年以上も立っているし、当事者がいないのであやふやにできた。だが、日韓慰安婦合意にそれはできない。しかも、最終的、不可逆的に解決したというおまけ付きである。

裁判所が日韓慰安婦合意を無効とする判決は越権行為にしかならないし、むしろ、そのような判断をすれば国より,裁判所の方が偉いことになる。あくまでも裁判所は憲法や法律の範囲内に白黒を付ける機関だ。日韓慰安婦合意は二国間で正式に結ばれたもの。韓国の法律で条約を違反に出来る根拠があるなら出せば良いんじゃないか?

>憲法裁判所は韓国政府が慰安婦問題の解決のため、日本政府と交渉しないことは慰安婦被害者の憲法上の基本権を侵害するとして、違憲との判断を下した。政府がすべき努力をしない「不作為」に当たるとの指摘だった。

ほら、ここに書いてある。韓国政府は慰安婦問題の解決のために日本政府と交渉したから日韓慰安婦合意が結ばれた。憲法裁判所の言うとおりになったわけだ。そもそも、不作為といわれたので交渉しましたという時系列なので憲法裁判所はどうするんだろうな。だいたい提訴したのが40人のうちの12人じゃ。後の7割は合意に賛成しているのだろう。すでに挺身隊は少数派となった。消滅したくないからと必死だが、もう時間の問題だな。

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【「慰安婦」日韓合意】「合意で精神的苦痛被った」 挺対協支援下の元慰安婦ら12人が韓国政府を提訴

日本との合意は違憲 元慰安婦12人が損賠求め提訴=韓国

【ソウル聯合ニュース】昨年末の旧日本軍慰安婦問題をめぐる韓国と日本の合意は不当だとし、韓国人慰安婦被害者12人が韓国政府を相手取り、損害賠償を求める訴訟をソウル中央地裁に起したことが30日、分かった。

慰安婦被害者を支援する市民団体「韓国挺身隊問題対策協議会」が主導する「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶財団」が明らかにした。

12人は慰安婦問題をめぐる韓国と日本の合意は2011年の韓国憲法裁判所の決定に反するもので、精神的・物的な損害を受けたとして、1人当たり1億ウォン(約900万円)の損害賠償を求めた。

憲法裁判所は韓国政府が慰安婦問題の解決のため、日本政府と交渉しないことは慰安婦被害者の憲法上の基本権を侵害するとして、違憲との判断を下した。政府がすべき努力をしない「不作為」に当たるとの指摘だった。

12人は日本が法的責任を認めなかったにもかかわらず「最終的かつ不可逆的」などの表現を使って日本政府と合意したのは、憲法裁判所が指摘した「違憲的な不作為」の永続化を宣言するものだと主張した。

韓国政府に登録されている慰安婦被害者238人のうち、生存者は40人となっており、提訴した生存者は全体の3割に当たる。

(http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2016/08/30/0400000000AJP20160830003000882.HTML)

 

 

 

 

 

韓国経済、米利上げ観測で韓国証券市場下落・ウォン安進行

韓国経済、米利上げ観測で韓国証券市場下落・ウォン安進行

記事要約:米国の利上げが時期に行われるという市場予想で韓国証券市場が下落、ウォン安が進行しているという。まず、米国の利上げについては来月の雇用統計次第といったところ。ウォン安がそれによって進行しているといっても1125ウォンぐらいである。しかも、30日は1118ウォンなのでまだまだ慌てる段階でもない。韓国ウォンは適正レートだし、KOSPIも2000を維持している。今の状態を嵐の前の静けさと見るか、それとも韓国経済は堅調だとみるかは投資家によって分かれている。

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1つだけ目安を述べれば、利上げが起きない限りは伸びもしないし、上がりもしないといったところ。KOSPIは2050までが限界あり、2000以下にならないように調整しようとしている。ウォンも過度なウォン安を期待するところだが、これも抑えられている状態である。微調整介入でもやっているのだろう。

1ヶ月のウォンの動きは上の通りだが、1100より上のウォン高となってから、16日をピークに一気に落ちている。それから1125ウォンまで下落した後、反発しているわけだが、この辺に防衛ラインがあるのだろう。1125ウォンより下落を食い止めている。でも、適正レートから少しウォン安程度で維持するならまだ大丈夫だ。1150ウォンを突破してからがウォン安進行が本格化したものといえる。利上げは確かに怖いが,今の韓国経済の状態ならまだまだ受けいれられる。

ええ?そんなこと言わずにさっさと破綻してほしいて?そういう意見はたまにあるが、管理人は今後どうなるかの分析が主であって願望で韓国経済を見ているわけではない。私的には残念ではあるが、そう簡単に経済破綻するような経済規模ではないんだよな。利上げがあっても一気に死ぬことはない。今のところは。脆弱な韓国市場でも予想できる事には何らかの対応はできるので、むしろ、予想できないことが起きない限りは十分な対策は取れるわけだ。

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韓国経済、米利上げ観測で韓国証券市場下落・ウォン安進行

米国利上げ観測が強まる中、韓国金融市場が流れ弾に当たった。KOSPI(韓国総合株価指数)はそれなりに善戦したがコスダック(KOSDAQ)は急落した。また、ウォン相場では1ドルあたり11ウォンもウォン安が進んだ。

29日、韓国取引所(KRX)によると、同日KOSPIは前営業日比5.15ポイン(0.25%)下落した2032.35で取引を終えた。KOSDAQは16.85ポイント(2.48%)落ちた663.58で取引を終えた。

KOSPIでは利上げ時に真っ先に衝撃を受ける建設(-2.04%)と景気敏感株に挙げられる機械(-2.17%)などの業種で下落 幅を大きくした。ただし、先週最高値を更新した後、3日連続で下落したサムスン電子が反発して2万8000ウォン(1.74%)高となる164万ウォンで 取り引きされ、KOSPI下落にブレーキをかけた。半面、KOSDAQは景気敏感業種の機械・装備(-3.74%)と半導体(-3.34%)が下落傾向を あおった。

NH投資証券のイ・ヒョンジュ首席研究員は「来月の米利上げの可能性が現実味を帯びながら韓国をはじめとする新興国の金融市場に負担を与えた」とし「秋夕(チュソク、中秋)を2週後に控えていて中国関連株を踏み台に反騰の機会もある」と分析した。

ウォン相場は序盤1ドルあたり15ウォン近くまでウォン安が進んだ後に若干持ち直したものの前営業日比11.3ウォン(1.01%)ウォン安ドル高の1ドル=1125ウォンをつけた。

(http://japanese.joins.com/article/976/219976.html?servcode=300&sectcode=300)

韓国経済、特恵を受けて責任を負わない賎民上層が「ヘル朝鮮」の自嘲を作る

韓国経済、特恵を受けて責任を負わない賎民上層が「ヘル朝鮮」の自嘲を作る

記事要約:やはり、年の功というべきか。今の韓国の洗脳教育を受けていない時代の韓国人は韓国のどこに問題があるかをはっきりと認識している。管理人はこのような韓国人、元老社会学者、宋復(ソン・ボク)延世(ヨンセ)大名誉教授(80)が文壇に立っていることに驚いた。そして、教育というものがどれだけ重要なのかを改めて認識させられた。この韓国人は賢いとかのレベルではない。悟っているといえばいいのだろうか。

管理人はずっと韓国社会を見てきて出した結論の先の答えを見いだしている。80年間生きて、時代に流されて変わっていく韓国を見てきたからこその見解だろう。若者にはかなりわかりにくい言葉なのだが。恐ろしい人物でもある。もし、彼が「最後の良心」だと考えればもうやり直す時はとっくに過ぎ去った。残念ながら遅いと思う。このような彼の主張を受け入れるにはもう韓国では不可能なのだ。しかし、社会学者て凄いな。てか、こういう韓国人がしっかり育っていれば,こんな絶望はなかったんだろうな。

読者様は管理人は一体、何を述べているのかあまり理解出来ないかも知れない。おそらく、これを理解するには韓国や韓国経済の内情についての知識量が問われてくる。その知識量によって衝撃の度合いが異なってくる。管理人のサイトを1年間ぐらい毎日通っていたら,衝撃を受けるんじゃないだろうか。この教授、本当に韓国人なのかと。でも、わかりやすく解説していくのがこのサイトの方針なので、とりあえず、管理人の知識を総動員して解説していく。

> 「遠い国に行ってみようか/行ってみて飢えれば鼻歌でも歌ってみようか/どうせ悔しい思いをするのなら/母国よりもっと悔しい思いを/骨身にしみて暮らしてみようか…」。

このような詠を普通に朗読出来る時点で只者じゃないのだが、この詩は「「時代の絶望」を自虐する詩だという。意味は「「この国に暮らすのがどれほど悔しくつらくて、他の国に行って暮らそうとしたのか。絶対的絶望に陥っていた若者の怒りと挫折が込められた詩だ」。今回のテーマは「ヘル朝鮮」である。しかも、韓国の大統領が「ヘル朝鮮」という言葉に気付いて、言葉だけを変えようというレベルではない。ヘル朝鮮という言葉が何故出てきたか。

>宋教授が数十年前の愛誦詩を取り上げたのは、当時の若者の怒りが50年余り過ぎた今によみ がえったと感じているからだ。「わが国は世界10位圏の富国になった。ところが若者はまた絶望を話している。『ヘル朝鮮』などの言葉を聞いて、その原因について悩んだ」。宋教授は最近、悩みの結果を込めた著書『特恵と責任』を出した。

この教授の本「特需と責任」が日本語訳にされたら読んでみたいところだな。おそらく、今の韓国という現状を鋭く指摘していることだろう。当時の若者の怒りが50年あまり過ぎた今に蘇ったかどうかはしらない。だが、管理人は韓国の若者は経済規模だけ大きくなって、自分たちの生活が全く良くならない韓国社会の現実に絶望を感じていることを知っている。

>  --若者たちはなぜ怒っているのか。

「根本的な原因は我々の社会の貪欲的上層のためだ。ネクソンの株を賄賂で受けた容疑で裁判を受けている陳キョン準(チン・キョンジュ ン)元検事長、息子が機動警察で職務特恵を受けた禹柄宇(ウ・ビョンウ)青瓦台民情首席秘書官、国民を犬や豚のように見る教育部企画官など上層にいる人た ちが見せた行為は本当に恥ずかしいことだ。彼らを見ていると希望が見えない。若者は『ヘル朝鮮』と叫び、この国を脱出したいと感じる」 <

これを見る限りでは貪欲的上層とは財閥のことである。古く両班という韓国の官僚制度があったわけだが、現代の韓国社会もこの両班支配に近い。管理人も両班についてはイザベラ・バードやその辺りの旅行記から知らないのではっきりとした知識があるわけないのだが、特権階級というものが国を支配して、庶民を搾取する構造といっていい。

昨日、日韓通貨スワップ協定の再開が財閥の意向に沿った「韓国側の土下座」だと指摘した。たまに日韓通貨スワップ協定で日本にメリットがないと述べると、韓国内の日本の企業も危機時に助かるとか突っ込みが来るが,そもそも、韓国に100億ドル分を通貨交換するぐらいなら、その危機になっている日本企業を100億ドルで直接助けた方が無駄がないと管理人は思う。だから、反論にはなっていない。

話はずれたが財閥の支配体制は、財閥一族が犯罪を犯そうが恩赦されたりするわけだ。ナッツ・リターン事件でどうして大韓航空があれだけ叩かれたのか。大韓航空そのものが韓国で稼いでなくほとんど外国で利益を上げている側面もあるが、財閥の一族が犯罪を犯そうがすぐに釈放されて悠々自適に暮らしているという絶対的な不平等を「特需」と呼び,韓国の若者は生まれながらにしてその差に絶望する。

財閥に生まれただけで将来は約束されたものであるためだ。そして、自分たちが支配階級だとわかれば犯罪なんて当たり前。どうせ犯罪を犯そうがすぐに釈放される。気に入らない部下がいれば速攻、殴って首にできる。その財閥に入るために若者が死にものぐるいで勉強し、ようやく就職した人生をたった数秒で失う。これが本当にたった数秒なのだ。失敗した部下を首にするんじゃない。気に入らないから首にするのだ。この教授が指摘しているとおり、若者はそんな彼らを見てこの国は地獄だと痛感して生まれた言葉が「ヘル朝鮮」である。

>--我々の上層はなぜそうなのか。

「我々の社会の上層は概して当代にその地位に上がった人たちだ。私はこの人たちを社会のエリートで政治・経済・社会・文化各職域の権 力を握った高位職層の『ニューハイ(New High)と大企業家層の『ニューリッチ(New Rich)』に分類する。この人たちには西欧社会のように 数世代にわたる歴史がない。祖父の世代から積み上げられてきた常識・教養・文化と倫理が内面化されていないということだ。内面化とは無意識的に行動する時 でも教養を守ることを意味する。酒に酔っても限度を越えず節制できるほどの水準だ。ニューリッチはそれなりに家の歴史も古く、幼い頃から子どもの訓練をよ くするという面でまだよい。いま韓国がこの水準まで来ることができたのはニューリッチのおかげだ。しかし各種試験などを通じて上層に上がったニューハイは そうでない。自分が受けている特恵を認識できず、責任を果たさない『賎民上層』の姿を見せている」<

この教授は本当に鋭い。長年、名門として栄えてきた貴族階級には常識、教養や倫理などが教えられている。しかし、韓国にいるのは伝統のないただの成り上がりにはそれがない。ニューハイやニューリッチとか書いてあるが、つまり、韓国内の上流階級にも「伝統」と「成り上がり」の大きく2つの種類が存在する。そして、彼らはただのならず者なので、自分が受けている特恵を認識できず、責任を果たさない『賎民上層』を形成したと。

会社の社長やCEOなど企業のトップに立つ者には重い責任がのしかかる。しかし、財閥が支配する社会では何の苦労もせずに親のコネだけで企業の重役に就き、たいしたこと仕事もせずに遊んで生きていく。しかも、責任を果たさないので自分の行動が抑えられない。ナッツ・リターン事件のナッツ姫を見ればわかるとおりだ。ナッツが袋に入っているか,入ってないかだけで飛行機を引き返させるという世紀に残る愚行をしでかした。こんなこと常識が一欠片でもあれば起こる事件ではないのだ。

ちょっと長くなりすぎた。このまま突っ込んでいたらこの記事だけで1日終わるのでこれぐらいにしておく。後は各自読んでもらえれば良い。結論はすでに述べたとおり、この教授のような韓国人はもうほとんどいない。今の韓国の反日教育と自虐教育ではここまで卓越した韓国人はまず育たない。仮に育っても「韓国」では生きていけないと聡のですでに韓国にはいないだろう。

韓国経済、特恵を受けて責任を負わない賎民上層が「ヘル朝鮮」の自嘲を作る

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「遠い国に行ってみようか/行ってみて飢えれば鼻歌でも歌ってみようか/どうせ悔しい思いをするのなら/母国よりもっと悔しい思いを/骨身にしみて暮らしてみようか…」。

22日、ソウル光化門(クァンファムン)のあるカフェで会った元老社会学者、宋復(ソン・ボク)延世(ヨンセ)大名誉教授(80)は 詩を詠んだ。詩人・朴在森(パク・ジェサム)氏の『序詩』だった。1950-60年代の希望を見つけるのが難しかった青年時代、宋教授が叫ぶようにして路 上で詠んだ詩だった。宋教授は「時代の絶望」を自虐する詩だと紹介した。

「この国に暮らすのがどれほど悔しくつらくて、他の国に行って暮らそうとしたのか。絶対的絶望に陥っていた若者の怒りと挫折が込められた詩だ」。

宋教授が数十年前の愛誦詩を取り上げたのは、当時の若者の怒りが50年余り過ぎた今によみがえったと感じているからだ。「わが国は世 界10位圏の富国になった。ところが若者はまた絶望を話している。『ヘル朝鮮』などの言葉を聞いて、その原因について悩んだ」。宋教授は最近、悩みの結果 を込めた著書『特恵と責任』を出した。

--若者たちはなぜ怒っているのか。

「根本的な原因は我々の社会の貪欲的上層のためだ。ネクソンの株を賄賂で受けた容疑で裁判を受けている陳キョン準(チン・キョンジュ ン)元検事長、息子が機動警察で職務特恵を受けた禹柄宇(ウ・ビョンウ)青瓦台民情首席秘書官、国民を犬や豚のように見る教育部企画官など上層にいる人た ちが見せた行為は本当に恥ずかしいことだ。彼らを見ていると希望が見えない。若者は『ヘル朝鮮』と叫び、この国を脱出したいと感じる」

--我々の上層はなぜそうなのか。

「我々の社会の上層は概して当代にその地位に上がった人たちだ。私はこの人たちを社会のエリートで政治・経済・社会・文化各職域の権 力を握った高位職層の『ニューハイ(New High)と大企業家層の『ニューリッチ(New Rich)』に分類する。この人たちには西欧社会のように 数世代にわたる歴史がない。祖父の世代から積み上げられてきた常識・教養・文化と倫理が内面化されていないということだ。内面化とは無意識的に行動する時 でも教養を守ることを意味する。酒に酔っても限度を越えず節制できるほどの水準だ。ニューリッチはそれなりに家の歴史も古く、幼い頃から子どもの訓練をよ くするという面でまだよい。いま韓国がこの水準まで来ることができたのはニューリッチのおかげだ。しかし各種試験などを通じて上層に上がったニューハイは そうでない。自分が受けている特恵を認識できず、責任を果たさない『賎民上層』の姿を見せている」

--西欧とはどんな違いがあるのか。

「西欧には上流社会が存在する。200年以上も地位を維持してきた尊敬を受ける集団、尊敬を受ける階層がある。米国の最高裁判事、英 国の貴族がそうだ。英国のヘンリー王子は王族だが、アフガニスタンに行ってヘリコプターを操縦した。こういうものが真のノブレス・オブリージュ(社会指導 層の道徳的義務)だ。しかし韓国社会の高位職層は歴史が短く、それができていない。そのため自分の下の人に大きな態度をとり、一般大衆を相手に傲慢な行動 をする。我々の高位職層の子どもの兵役免除者は20%を超える。一般人は4%にならない。軍隊に行ってもみんな楽な職務を引き受ける。このようなことを見 てこの人たちを尊敬するだろうか」

宋教授は高位職層が自分たちが特恵を受けたという点をはっきりと認識するべきだと述べた。この人たちが高い地位に就けたのは自分の努力と同じくらいの運が作用した結果という理由からだ。

--高位職に就いた人は納得しがたいようだ。

「高位職層に対し、今の地位にどのように上がったかと尋ねると異口同音に答える。『自分の努力と血と汗の成果だ。ただ自らを高め、練 磨した競争力を通じて手にした』という。さらに富裕層の家庭に生まれた人たちも話す。『環境には恵まれていたが、社会の激しい競争関係を勝ち抜いたのは自 分の努力のため』と。この人たちが努力したのは事実だが、これは半分の真実だ」 (中央SUNDAY第494号)

--残りの半分は何か。

「我々の社会の高い地位は通常、試験という関門を通過するところから始まる。大学入試、大企業入社試験、国家試験…。ところがこの試 験の当落は通常、数点差で分かれる。0.5点と1点の間に無数の学生が集まっている。ところが誰かが落ちて自分は受かる。言い換えれば、自分の合格は他人 の『犠牲』の上でのことだ。実力の差が大きいと話すのは傲慢だ。当落圏にいる人たちの実力は似ている。他の誰かでない自分が今ここにいるというのがどれほ ど『幸運』かを知らなければいけない」

--特恵を受ける人たちはどうするべきか。

「1983年のラングーン事件当時に亡くなった徐錫俊(ソ・ソクチュン)氏という大学の同期がいる。朴正熙(パク・ジョンヒ)元大統 領当時、40歳にもならない年齢で経済企画院長官になった。長官就任時に私が尋ねた。どのようにして若い年齢で長官になったのかと尋ねると、『部署には私 より優秀な人が本当に多い。私がなったのは本当に運がよかったからだ』と話した。彼の返答は40年過ぎた今でも忘れられない。自分が特恵を受けたというこ とを認識することから始めなければいけない」

しばらく考えていた宋教授は突然、かばんから紙とペンを取り出した。宋教授はA4用紙の裏に力強い筆致で「見危授命」と書いた。『論 語』に出てくる言葉だ。宋教授は『論語』 『孟子』に出てくる言葉で2回も書芸展を開いたりもした。「特恵を受ければ責任を負わなければいけない。最も重要な責任がこの4文字だ。国が危機である時 に真っ先に自分の命を投げ出す覚悟でなければいけないということだ。英国の上流層の子どもたちが通うイートンカレッジの卒業者のうち第1、2次世界大戦で 戦死した人は非公式記録で5000人にのぼる。既得権を持つ人たちが、国が危機を迎えた時に真っ先に駆けつけた結果だ。英国はそれで過去300年間、戦争 に負けたことがない。このおかげで、我々よりさらに葛藤が激しく貧富の差が大きくても『ヘル朝鮮』のような自嘲が出てこない。高位職層が特恵を受けた分だ け責任を負うからだ。しかし我々の高位職層にはこうした姿がない」

--どういう面でそうなのか。

「禹柄宇(ウ・ビョンウ)民情首席秘書官を見て思う。自分自身と自分の家族のために勉強し、今の地位に上がった典型的な上層だ。しか し、いくら自分が潔白だといっても、国がこのように騒がしいのにその地位にとどまるのは話にならない。国民と国に呼ばれてその地位に就いたという使命感、 自身が特恵を受けたという認識がないからだ。『○○マフィア』に象徴される前官問題もそうだ。多くの所得と権力を手にした人たちが任期が終わってもまだそ の特恵を享受する玄関にとどまるのは恥ずかしいことだ。『孟子』に出てくる『貪位慕禄 不主於行道』がそれだ。地位とお金に欲を張って道理に合う行動がで きないという意味だ」(中央SUNDAY第494号)

  --我々には尊敬される上層がいないのか。

「いる。遠く遡れば新羅の上層がいる。黄山原の戦いで一人で馬に乗って百済軍に飛び込んでいった花郎の官昌が代表的な例だ。新羅は上 層にこのように命を投げ出す人たちが多かったため、三国統一を成し遂げることができた。近ければ産業化時代の初期にもいる。当時、高位職官僚は国家のため だという使命感を抱いて近代化を成し遂げた。上層のノブレス・オブリージュで歴史を変えた動力が出てきた時期だ」

--変化させるにはどうすればよいのか。

「いくら政治制度を変えて良い大統領を選んでも今は限界がある。ポピュリズムと低成長のため政治に歴史的な動力を探すのが難しい時代 になった。それよりも上層のノブレス・オブリージュに動力を探さなければいけない。先に話した国家の危機に命を投げ出すのが最初だ。2つ目は、不平等が激 しい時に既得権を手放さなければいけない。3つ目は、平常時には他の人々を配慮して譲歩するべきだ。特恵を受ける人たちが無限の責任を負うことになれば、 これを中心に我々は歴史的な動力を得ることができる。この時代の絶望を希望に変えられるはずだ」

宋教授はソウル大政治学科を卒業し、75年から延世大社会学科教授として在職した韓国社会の代表的な第1世代社会学者だ。『組織と権 力』 『開かれた社会と保守』など7冊の著書と学術論文80件を出した。1学年を対象に講義する時は1学期間のノートを学期末にチェックして単位に反映し、出席 を厳格に点検した。2001年には1年間にわたり中央日報に「ノブレス・オブリージュ」と題したコラムを連載した。2002年の退職後には名誉教授として 活動し、さまざまな講演活動をしている。弟子のチョン・サンジン・ソウル大環境大学院教授は「先生が国内でノブレス・オブリージュ概念を大衆化させた」と 語った。

宋教授は今回出した本『特恵と責任』が最後の著作になるだろうと語った。

「私は80歳。頭の中にはまだ3冊以上の本の構想があるが、もう本を出すのは難しいのではないかと思う。今回の本を最後と思って出し た。この国の変化が切実に求められるという思いであり、上層が変わらなければ希望がないという考えだった」。1時間半を超えるインタビューの時間、宋教授 は終始、国の心配をしていた。(中央SUNDAY第494号)

(http://japanese.joins.com/article/963/219963.html?servcode=400&sectcode=400)