日別アーカイブ: 2023年8月17日

韓国 中国不動産発リスク拡散…ウォン相場1カ月で76.5ウォン急落ー1350ウォン目前!

韓国 セマングムジャンボリーについて記事を特集してきたが、最近、ウォン相場が急落しているので,その原因について取り上げていく。なんと1ヶ月で76.5ウォンほど落ちたのだ。確かに昨日は1340ウォンまで落ちたし、今朝は1343ウォンまで下がっている。

1350ウォンは第3のマジノ戦なので、ここを突破されないためには1340ウォンで防衛しないといけない。しかし、ウォンニャス速報でも取り上げたように中国経済の回復が鈍化。もう、市場予想では5%成長達成も危ういとされている。一体何がおきているのか。後で補完していく。

では、記事の冒頭を読んでいく。

中国の景気鈍化懸念に金融市場が揺れ動いた。韓国総合株価指数(KOSPI)は2%近く下落し、
ウォン相場も下落傾向を繰り返した。さらに米国は消費指標が肯定的に出てくると「緊縮が長期化しかねない」との見通しが出て市場を揺さぶった。「景気が悪い中国、景気が良い米国」いずれも負担として作用し、韓国金融市場は二重の悪材料を迎えた格好だ。

https://japanese.joins.com/JArticle/307896

韓国経済は中国の輸出も輸入も依存している。そのため、中国経済が傾いていけば韓国株は売られて,ウォンも下がる。しかも、中国は若者の46%を越えるかもしれない失業率を公表しないとか言いだす。中国の大手不動産も倒産危機が叫ばれている。しかも、米国は依然として消費が堅調である。

これで8月15日に発表された米小売売上高をみればわかる。米小売売上高は前月比で0.7%。市場予想は0.4%だったので大きく上回る。さらにコアのほうは1%。これも市場予想0.5%の倍という数字だ。つまり、消費が依然として好調てことだ。すると賃金上昇や、労働市場のタイト化が長期化する見通しが出てきた。これを懸念されてダウが売られると。

景気が悪い中国、景気が良い米国」によって韓国金融市場は苦しんでると。でも、アメリカの景気動向よりも、韓国に痛いのは中国だ。それをこれから見ていく。

では、記事の要点を整理していく。

■記事の要点

1.中国の不動産開発企業の碧桂園と中国国有不動産信託会社の遠洋集団が相次いで債務不履行の危機に陥り、消費や雇用などマクロ経済指標も振るわないことが明らかになり「中国発リスク」がアジアの金融市場をまるごと揺るがす様相だ。特に中国の不動産売り上げ1位である碧桂園が危機に陥ると有名不動産信託会社の中融国際信託が支払い不能状態に陥るなど中国の不動産危機が日増しに拡散している。一部では「中国版リーマンショック」が発生する恐れもあるとの懸念まで出ている。

2.16日のKOSPIは前営業日比より45.23ポイント(1.76%)下落の2525.64で取引を終えた。KOSDAQは前営業日比より23.39ポイント(2.59%)下落の878.29で引け900ポイントを割り込んだ。二次電池と製薬・バイオ関連銘柄を中心に値を下げKOSPIよりも大幅に下落した。この日中国と日本などアジアの証券市場も一斉に値を下げた。

3.この日ソウル外国為替市場でウォン相場は前営業日より6ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1336.90ウォンとなった。先月18日に終値で1260.4ウォンまで上がったウォン相場が1カ月もたたずに76.50ウォン値を下げた。この日の相場は5月17日以降初めて取引時間中に一時1ドル=1340ウォン台を記録したりもした。終値基準で1ドル=1340ウォンを下回ったのは今年の年初来安値である5月2日の1342.10ウォンが最後だ。米中から同時に吹いた外圧にウォンが力なく揺れ動いている。

4.特にウォン下落は国際格付け会社フィッチが1日に米国の国家信用格付けを「AAA」から「AA+」電撃的に引き下げたことが背景になっている。金融市場に悪材料が発生すればひとまずドル需要の集中が現れるところに米国の高金利基調が持続するという観測が続いたのもドル高に力を加えている。

5.中国景気に警告灯が灯ったのもドル高ウォン安の要因になった。中国人民銀行は景気不振と不動産危機対応に向け15日に短期政策金利である7日物リバースレポ金利を1.8%に、1年物中期貸出制度(MLF)金利を2.5%にそれぞれ引き下げた。これは人民元相場下落に直結しウォン安をあおる。

以上の5つだ。順番に見ていこう。

まず1だが、「中国発リスク」がアジアの金融市場をまるごと揺るがす様相t。でも、これは今年の上半期から分かっていたことだろう。それより、特に中国の不動産売り上げ1位である碧桂園が危機に陥る。これを取り上げておく必要がある。中国恒大を超えた最凶の刺客である。引用しておく。

中国の大手不動産開発会社「碧桂園(カントリー・ガーデン、広東省仏山市)」は、発行したドル建て社債2本(総額2,250万ドル)の保有者に対して、8月7日が期限であった利払いを履行できなかった。30日間の猶予までに支払いができなければ、デフォルト(支払い不能)となる。 さらに同社は13日の香港証券取引所への届け出で、同社と関連会社が発行した人民元建て社債11本の取引を14日から停止することを発表したことから、デフォルト懸念が一層高まることになった。

同社は9月2日に償還期限を迎える人民元建て社債の支払期限を延長し、3年間にわたって分割で支払う案について、一部の債券保有者に打診しているとブルームバーグが報じている。債務再編交渉である。

同社は10日、2023年1~6月期の最終利益が450億~550億元(約9,000億~約1兆1,000億円)の赤字になるとの見通しを発表したことから、経営不安が一気に高まっていた。前年同期には19億1,000万元の黒字を記録していた。 急激な収益悪化の背景にあるのは、開発物件の販売減少だ。

2023年1~6月期の同社の販売実績は、成約額が前年同期比-30.4%だった。これは業界平均の同-5.3%と比べてかなり悪いものだ。 碧桂園の2022年末時点の資産総額は1兆7,400億元、負債額は1兆4,300億元で、恒大グループの負債額1兆8,000億元に匹敵する。

1年以内に返済義務が発生する負債は937億800万元、年内に返済期限を迎える債務は約200億元に達している(7月末時点)。これに対し、現金同等資産の残高は1,475億5,000万元だという。 同社は実質的デフォルトに陥った恒大グループの4倍にも上るプロジェクトを抱えていること等から、デフォルトに陥れば、恒大グループよりも影響は深刻だとみる向きが多い。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5b20cef07038ab5a06579e97097fcd6d8ca4d288

中国の大手不動産開発会社「碧桂園(カントリー・ガーデン)が発行したドル建て社債2本(総額2,250万ドル)の保有者に対して、8月7日が期限であった利払いを履行できなかった。これは中国恒大でも話題になったが、この時点でデフォルトではない。ここから30日の猶予期限がある。その期限が過ぎたらデフォルトなる。それで、デフォルトする確率は高いのか。低いのか。ぶっちゃけると、恒大のようになると予測されるので、デフォルトしているのか。してないのか。宙ぶらりんの状態になる。

しかし、これで分かるとおり、中国の内需が恐ろしくヤバい。消費者物価も下がり,デフレ傾向だし、不動産価格も下落。つまり、消費者物価・不動産価格の二つのデフレが進行中である。そして、何度もいうがデフレという経済状態が最も最悪である。日本は30年ほどデフレを経験してきて、いま、円安によってインフレとなってきたわけだが、逆に中国がデフレ。そして、後、数年もしないうちに韓国もデフレになると予想される。ええ?何でって?なぜなら、大増税が待っているからだ。

日本の消費税が導入されたり、上がったときのことを思い出してほしい。消費が落ち込んでいくだろう?つまり、デフレになりやすい。韓国輸出は世界や中国景気鈍化で振るわない。そこに原油高、ウォン安の3重苦が接近している。7月は輸入激減で貿易赤字から抜けだしたが、8月も輸入激減で貿易黒字となるのか。しかし、この猛暑だからエネルギー需要は増えてるはず。財政赤字が拡大しててもおかしくないし、そもそも韓電の赤字は解消されてない。

さらにいえば、アメリカとイランが合意したことで、韓国の銀行に凍結されていた原由代金70億ドルの返還が始まった。ポッケナイナイでないと思われていたが、70億ドル分のウォンで保管されていた。しかし、かなりウォン安で減っているようだが、中身があったことに驚きだ。イランはその70億ドルをユーロに替えるそうなので、韓国ウォンはさらに投げ売りされる。もちろん、減った分と利息はイランは請求してくるだろう。

中国版リーマンショックが発生するかはわからないが、これによって日経平均が31000円割れも見えてきた。コスピはもう2500を割った。明らかに中国経済鈍化で外国人投資家が韓国から資金を引きあげている兆候だ。韓国株を売って手に入れたウォンをドルを変えているわけだ。のんびり、韓国セマングムジャンボリーを特集している場合ではなくなってきたと。

それで2と3はコスピとウォンの動向だが、気になるのはここだ。終値基準で1ドル=1340ウォンを下回ったのは今年の年初来安値である5月2日の1342.10ウォンが最後だ。米中から同時に吹いた外圧にウォンが力なく揺れ動いている。

最初に述べた通り、ウォンは第3のマジノ戦である1350目前まできている。1340防衛出来ない場合は突破される恐れが出てきた。しかし、中国の景気悪化・不動産下落はここからが本番だ。韓国ウォンに上がる材料が見当たらない。必死にドルを使って大規模介入したところで、韓国株が売られていけば、ウォンも売られるのは自明の理。だが、韓国輸出に好材料もない。半導体需要もダメ。秋から面白くなると思っていたら、もう、8月中旬から面白くなってきたと。

最後の5についてだが、中国人民銀行は景気不振と不動産危機対応に向け15日に短期政策金利である7日物リバースレポ金利を1.8%に、1年物中期貸出制度(MLF)金利を2.5%にそれぞれ引き下げた。これはウォンニャス速報でアナリストが述べていたが、そんな大きな効果は期待できない。なのに、中国が大きな景気てこ入れ策を打ち出さないのはもう、景気刺激するほどの予算がないからだとみている。

そして、追加ニュースで中国当局が一部の投資期基金に株を売り越すなと求めたニュースがある。

中国当局は今週、一部の投資基金に対し、株式を売り越さないよう求めた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。本土株式相場は値下がりが目立っていた。

非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、各証券取引所が一部の大手公募基金(公募投資信託)会社にいわゆる「窓口指導」を行い、各営業日で本土株の売り越しを控えるよう求めた。この指示は各社の投資責任者を通じ、運用担当者に伝えられたという。

証券監督管理委員会(証監会)と上海証取、深圳証取にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。

  本土株のCSI300指数はここ8営業日のうち7日で下落。11日には2.3%安と昨年10月以来の下落率となっていた。不動産開発大手、碧桂園がデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがあり、影響の波及を巡る懸念が広がっている。

  過去を振り返ると、窓口指導による相場の下支え効果は乏しい。当局は昨年9月にも類似の指導を行ったが、CSI300指数はその後の数週間で約10%下落し、3年超ぶりの安値を付けていた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-16/RZH46AT0AFB401

そんな口先で株を売り越すなと命令したところで逆効果だ。リスクを嫌う投資家が危ない株を持っているはずがない。では、ネットの意見を見ておこうか。

1.株価を非公開にすれば良いのでわ?若年失業率みたいに。

2.市場経済って知ってる?こんな国じゃ危なくて投資できない。

3.売りボタン消える。

4.売るなってことは、買えないってことだよな。いったい、何がしたいんだ。中国では、売り物が無くても買えるのか?

5.とは言ってもあの当時は共産党員以外の一般人民には、株売却のボタンが表示されないという出来事があったらしい。

以上の5つだ。4についてだが、本来、株というのは買いたいときにその値を出すわけだが、これはその値で売りたい人がいなければ取引は成立しない。つまり、売る行為を禁止されたら、他も変えないので値動きがストップする。つまり、上がりもしないし,下がりもしない。売りボタンが消えている状態と変わらない。

中国の景気鈍化懸念に金融市場が揺れ動いた。韓国総合株価指数(KOSPI)は2%近く下落し、
ウォン相場も下落傾向を繰り返した。さらに米国は消費指標が肯定的に出てくると「緊縮が長期化しかねない」との見通しが出て市場を揺さぶった。「景気が悪い中国、景気が良い米国」いずれも負担として作用し、韓国金融市場は二重の悪材料を迎えた格好だ。

中国の不動産開発企業の碧桂園と中国国有不動産信託会社の遠洋集団が相次いで債務不履行の危機に陥り、消費や雇用などマクロ経済指標も振るわないことが明らかになり「中国発リスク」がアジアの金融市場をまるごと揺るがす様相だ。特に中国の不動産売り上げ1位である碧桂園が危機に陥ると有名不動産信託会社の中融国際信託が支払い不能状態に陥るなど中国の不動産危機が日増しに拡散している。一部では「中国版リーマンショック」が発生する恐れもあるとの懸念まで出ている。

16日のKOSPIは前営業日比より45.23ポイント(1.76%)下落の2525.64で取引を終えた。KOSDAQは前営業日比より23.39ポイント(2.59%)下落の878.29で引け900ポイントを割り込んだ。二次電池と製薬・バイオ関連銘柄を中心に値を下げKOSPIよりも大幅に下落した。この日中国と日本などアジアの証券市場も一斉に値を下げた。

この日ソウル外国為替市場でウォン相場は前営業日より6ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1336.90ウォンとなった。先月18日に終値で1260.4ウォンまで上がったウォン相場が1カ月もたたずに76.50ウォン値を下げた。この日の相場は5月17日以降初めて取引時間中に一時1ドル=1340ウォン台を記録したりもした。終値基準で1ドル=1340ウォンを下回ったのは今年の年初来安値である5月2日の1342.10ウォンが最後だ。米中から同時に吹いた外圧にウォンが力なく揺れ動いている。

特にウォン下落は国際格付け会社フィッチが1日に米国の国家信用格付けを「AAA」から「AA+」
電撃的に引き下げたことが背景になっている。金融市場に悪材料が発生すればひとまずドル需要の集中が現れるところに米国の高金利基調が持続するという観測が続いたのもドル高に力を加えている。

中国景気に警告灯が灯ったのもドル高ウォン安の要因になった。中国人民銀行は景気不振と不動産危機対応に向け15日に短期政策金利である7日物リバースレポ金利を1.8%に、1年物中期貸出制度(MLF)金利を2.5%にそれぞれ引き下げた。これは人民元相場下落に直結しウォン安をあおる。

問題は世界市場に突発変数ができるたびにウォン相場だけが大きく揺らぐ点だ。
ソウル外国為替仲介によると、14日基準で対ドルのウォン相場は前月同日と比較し
4.4%落ちた。日本円の2.3%、中国元の1.9%より下げ幅が大きい。
延世(ヨンセ)大学経済学部のキム・ジョンシク名誉教授は「対外依存度が高い韓国経済の構造的原因もあるが、
輸出不振の余波で経常収支が悪化すれば為替相場の変動性も大きくなる傾向がある」と話す。