日別アーカイブ: 2023年8月19日

中国経済 「不動産バブル崩壊」でついに終焉へ…わが国の「失われた30年」よりもヒドい時代に突入する 

中国経済 韓国経済は想定内に沈んでいってるので、今は中国経済の動きを追っているのだが、わりと中国経済の行方を懸念する記事がここ数日でかなり増えている。さすがに全て紹介しきれないが、どれもこの先の経済が酷いものになるという予想しかない。もっとも、中国当局の反応は面白いので後で紹介しよう。

さて、中国経済で大きく懸念されているのは主に3つだ。1つはデフレ。2つは不動産バブル崩壊。3つめは内需低迷である。実はこれ分類しているが、どれも密接に関連している。経済というのは一つが駄目になると連鎖的に他のものに影響していく。皆さんも、風が吹けば桶屋が儲かるということわざをきいたことがあるだろう。ある事象が発生することにより、全く関係がないと思われる場所や物事に影響が及ぶことの例えだが、これが全ての事象に果てはまる主張はしないが、経済に関してはよく当てはまる。

例えば、デフレというのは物価が下がることを意味する。物価が下がるというのは物の値段が下がるてことだ。すでにインフレ、デフレは抑えてるとおもうが、物価が下がるというのは様々なことに影響するのだ。例えば、消費者は欲しいものがあっても、それを買うときに考えるわけだ。もう少し待てば安くなるんじゃ無いか?

だってデフレだしな。もう少し待てばということは、現時点でそれは買わないわけだから、内需が低迷する。内需が低迷すれば企業は売上が下がるので、賃金コストを抑えるためにリストやら新規採用を減らしていく。設備投資も減らし、そもそも生産量を減らす。若者の失業率が43.5%とすさまじいことになってるのは内需が死んでるからだ。庶民は財布の紐を固くして、必要なもの以外は買わない。

これがデフレ効果てやつだ。しかも、中国政府は企業が資金調達しやすいように金利を下げてるので、これがさらに米韓金利差を拡大する。つまり、中国から投資をますます引き揚げられていくわけだ。それが人民元安にも繋がると。このように解説していけば、風が吹けば桶屋が儲かるというのは経済事象ではわりと当てはまることが理解できるだろう。

では、不動産価格の下落は何に影響するか?これは昨日の記事で、不動産関連がGDPで25%とか書いてあったのを覚えているとおもう。今日の記事では3割とかになってるが、不動産価格の下落は住宅販売の減少ということで、不動産売上1位のカントリー・ガーデンがデフォルト一歩手前に追い込まれた。その関連プロジェクトが内需を支えているので、それが中断すれば仕事はなくなり、ますます内需は低迷する。

さて、問題は中国経済の失速で一番ダメージを受けるのは韓国てことだ。だから、こちらは中国経済に何らかの危機的な動きを察知すれば取り上げてるわけだ。昨日もそうだったが、中国経済の鈍化や人民元安はウォン安も招く。すでに1ヶ月80ウォンぐらい墜ちているところを見れば一目瞭然だろう。

だから、中国経済の動向を知ることで韓国経済の状況をより深くみることができる。では、記事の冒頭を見ていこうか。今回の記事は現代ビジネスより、真壁 昭夫(多摩大学特別招聘教授)の記事だ。

ここへ来て中国経済はかなり厳しい状況に追い込まれている。不動産市況の悪化は鮮明だ。不動産関連分野はGDPの3割程度を占めるとの試算もあり、経済に与える負の影響は大きい。価格の下落、住宅販売の減少によってデベロッパーの経営体力は低下し、債務不履行の恐れも高まっている。

土地譲渡益の減少によって地方財政も悪化した。地方政府がインフラ投資などの景気刺激策を発動することは難しくなった。雇用、所得環境は悪化し中国の需要は減少した。7月の主要経済指標から確認できる。輸入は前年同月比12.4%減少した。川上の物価動向を示す生産者物価(PPI)は同4.4%、消費者物価指数(CPI)も同0.3%下落した。

中国経済「不動産バブル崩壊」でついに終焉へ…わが国の「失われた30年」よりもヒドい時代に突入する(現代ビジネス) – Yahoo!ニュース

このように中国のデタラメな統計で確認しても、中国経済が厳しい状況に追い込まれている。色々な記事を読むことで、それぞれの視点から分析する中国経済の動向を読み取るのは実に興味深いだろう。

土地譲渡益の減少によって地方財政も悪化。これ韓国政府の税収不足でも言われていたことだ。不動産取引でついて回る税収が減少した。すると地方財政も悪化。しかし、中国はどれだけ不動産に依存していたんだろうな。まあ、3割も不動産価値があり、それがバブルだったとなれば、本来のGDPはもっと低いてことになる。偽りの経済規模が剥がれていくてことだ。しかも、地方財政悪化で景気刺激策も打ち出せない。デフレから抜け出すには大規模な経済対策しかないんだが。

といったところで記事の要点を整理していく。

■記事の要点

1.自動車、家電、家賃などの価格は下落し、デフレ圧力は高まっている。かつて、わが国が経験した、バブル崩壊後のデフレ不況への道を歩んでいるようだ。また、海外経済の環境の悪化や半導体など先端分野での米中対立の影響もあり、7月の輸出は前年同月比14.5%減少した。共産党政権は経済成長率の低下を食い止めるため、不良債権処理を本格化し規制緩和などを進めることが必要だろう。中国経済の本格的な回復にはまだ時間がかかる。足許、中国の経済全体で債務の返済を優先し、支出を抑制する個人や企業が増えている。

2.思い起こされるのは1990年代のわが国の状況だ。バブル崩壊による資産価格の急落によってわが国経済全体でバランスシート調整が進んだ。消費や投資を減らし債務圧縮に取り組む家計が増えた。1990年後半にわが国はデフレ経済に突入し、“失われた30年”と呼ばれる長期の停滞に陥ってしまったのだ。

3.中国経済もそうした環境に向かいつつあるように見える。きっかけは、2020年8月に共産党政権が“3つのレッドライン”と呼ばれる不動産融資規制を実施したことだった。多くの市場参加者は、共産党政権が不動産バブルの抑制に真剣に取り組み始めたと急速に危機感を高めた。結果、不動産の投機熱は冷めた。不動産デベロッパーは資金繰り確保のために資産の切り売りを急いだ。中国の不動産市況全体で“売るから下がる、下がるから売る”という負の連鎖は鮮明化。マンションなどの価格は下落し、不動産業界全体で資金繰りに行き詰まる企業は増えた。

4.8月8日、碧桂園(カントリー・ガーデン)はドル建て社債の利払いを実施しなかったと報じられた。マンションなどの建設は減少し、土地の需要も落ち込んだ。地方政府の重要な財源になってきた土地利用権の譲渡益は減少した。地方政府の財政は悪化し、一部では財政破綻が懸念されるケースも増えている。経済対策として道路、鉄道などのインフラ投資を大規模に実行することは難しくなった。投資に依存した経済運営は限界を迎えつつあると考えられる。

以上の4つだ。それでは順番に見ていく。

まず1だが、不良債権処理を本格化し規制緩和などを進めることが必要とある。確かにその通りなんだが、これについて昨日の動画での視聴者さんのコメントできになることがある。それは中国恒大がNYで破産申請したことに対するコメントで、負債50兆円でも少ないと述べている。もっとあるんじゃないかというコメントだ。

でも、皆さん、50兆円ですよ?50億円でも我々からすればまずお目にかかれないのに、兆単位ですよ。その50兆円ですら少ないイメージってどんだけなんですか!全く驚かされた。でも、それを否定する理由もない。まあ、中国企業だしな。後で計算したら、70兆円、100兆円ほど負債ありました!とかいわれても、ああ、やっぱりかあとしか思わない。

何がいいたいかというと、隠れ負債がありすぎて不良債権化なんてやってしまえば、銀行が債務超過で破産する可能性すらあるてことだ。だから、恒大なんてこんなこと言い出してる。

ニューヨークの裁判所に破産法の適用を申請した中国の不動産大手恒大集団が、「破産申請ではない」と強調する声明を発表しました。

アメリカの連邦破産法15条の適用を申請したことについて恒大集団が18日、声明を発表しました。「破産の申請ではない」と強調し、「海外の債務再編を進めるための正常な手続きの一部だ」と主張しています。

今回の申請には海外の債権者による差し押さえなどを防ぎ、再建を図る目的があるとみられています。

広東省にある本社ビルには、債権者やマンションの購入者らが集まらないよう厳重な警備が敷かれています。(ANNニュース)

「破産申請ではない」米破産法15条の適用申請に中国恒大集団が声明発表(ABEMA TIMES) – Yahoo!ニュース

破産申請を出しておいて、破産申請ではないとか、わけのわからないことを言い出す!あのアメリカの連邦破産法15条の適用を申請とありますよね。因みに15条とは、アメリカ国外の会社が申請できる制度で、適用が認められるとアメリカ国内の資産を凍結したり、債権者が訴訟を起こしたりすることを差し止めすることができるものだ。

だから、海外の債務再編を進めるための正常な手続きかもしれないが、破産を認めたから出してるのだ。まあ、彼らが認めなくても世間一般では破産しているとしかみなされないが。しかし、こんな言い訳が通るのか。韓国も中国もしろをくろに塗り替えようすること多くないですかね。

次に2だが、これは書かれてないが日本がデフレ経済に突入したのは消費税の導入も大きいと思うんだよなあ。消費税は当初、3%だったが、それが5%、今は10%だったからな。3%程度なら割引でなんとかなったが、もう、10%とかになればかなり高い。こんなことしてたらデフレが続くわと。しかも、ここにプラザ合意すら書かれてないしなあ。

日本がデフレ時代に突入したのは不動産バブルが崩壊しただけじゃない。1ドル=360円だった円安が円高になったからでもある。だから、円安になれば日本経済は息を吹き返してきたじゃないか。それは昨日の動画で取り上げたとおりだ。

こちらが想定した日本の一人勝ちは、アメリカの消費が予想以上に強くて、ちょっと達成できるか微妙であるが、中韓に対しては日本の一人勝ちが鮮明だ。

それで3だ。多くの市場参加者は、共産党政権が不動産バブルの抑制に真剣に取り組み始めたと急速に危機感を高めた。これはどうなんだろうな。共産党が不動産バブルを抑制をはじめたことが、不動産バブル崩壊のきっかけになったのは理解出来る。なら、別の時間軸で不動産バブルを放置していたらどうなったのか。今頃、中国はアメリカに並ぶような勢いがあった?

歴史にイフはないので、そこまで深く考えても意味は無いが、こちらはそうならないように思う。結局、出る杭は打たれる。バブル放置すれば、弾けたときの影響が今よりも酷いだろう。

最後は4だが、経済対策として道路、鉄道などのインフラ投資を大規模に実行することは難しくなった。投資に依存した経済運営は限界を迎えつつあると考えられる。

それなら中国はこの先、どうやって経済運営をしていくのだ?このまま何もしなくてもデフレはますます進行する。デフレを止めるには大規模な景気刺激策以外ないのは経済では常識だ。そして、銀行の不良債権の処理も重要だ。でも、中国はその不良債権化の処理ができてない。全体の総負債を把握してないためである。

成長する見込みがある企業の育成もいる。だが、中国は共産党の規制で成長分野であるITなどの規制で絶滅させた。表現の規制も酷い。ネットは常に監視されている。結局、自由主義がなければ世界的な大企業は育たない。中国デフレ克服は日本のようには行かない。なぜなら、民主主義ではないからだ。

結局、中国経済がこの先。息を吹き返すには自由主義陣営が投資したくなるように生まれ変わるしかないてことだ。それは共産党が独裁している限りは不可能だろう。中国国民の生き残りに賭けるより、彼らは共に心中を考えるだろうしな。だから、ここまで酷くてやることは村に帰って農業しろ。軍隊に入れだ。

21世紀の時代、大学で難しいことを学習してきた大学生は何のためにそれを学んだのか。でも、46.5%も仕事がないってことは、そういうことだ。村に帰れ!畑を耕そう。そして、共産党に忠実であれ。彼らが欲しいのはただの命令に従うロボットである。

ここへ来て中国経済はかなり厳しい状況に追い込まれている。不動産市況の悪化は鮮明だ。不動産関連分野はGDPの3割程度を占めるとの試算もあり、経済に与える負の影響は大きい。価格の下落、住宅販売の減少によってデベロッパーの経営体力は低下し、債務不履行の恐れも高まっている。土地譲渡益の減少によって地方財政も悪化した。地方政府がインフラ投資などの景気刺激策を発動することは難しくなった。雇用、所得環境は悪化し中国の需要は減少した。7月の主要経済指標から確認できる。

輸入は前年同月比12.4%減少した。川上の物価動向を示す生産者物価(PPI)は同4.4%、消費者物価指数(CPI)も同0.3%下落した。

日本のバブル崩壊後を想起させる
 

自動車、家電、家賃などの価格は下落し、デフレ圧力は高まっている。かつて、わが国が経験した、バブル崩壊後のデフレ不況への道を歩んでいるようだ。また、海外経済の環境の悪化や半導体など先端分野での米中対立の影響もあり、7月の輸出は前年同月比14.5%減少した。共産党政権は経済成長率の低下を食い止めるため、不良債権処理を本格化し規制緩和などを進めることが必要だろう。中国経済の本格的な回復にはまだ時間がかかる。足許、中国の経済全体で債務の返済を優先し、支出を抑制する個人や企業が増えている。

思い起こされるのは1990年代のわが国の状況だ。バブル崩壊による資産価格の急落によってわが国経済全体でバランスシート調整が進んだ。消費や投資を減らし債務圧縮に取り組む家計が増えた。1990年後半にわが国はデフレ経済に突入し、“失われた30年”と呼ばれる長期の停滞に陥ってしまったのだ。

地方政府の財政も悪化
 

中国経済もそうした環境に向かいつつあるように見える。きっかけは、2020年8月に共産党政権が“3つのレッドライン”と呼ばれる不動産融資規制を実施したことだった。多くの市場参加者は、共産党政権が不動産バブルの抑制に真剣に取り組み始めたと急速に危機感を高めた。結果、不動産の投機熱は冷めた。不動産デベロッパーは資金繰り確保のために資産の切り売りを急いだ。中国の不動産市況全体で“売るから下がる、下がるから売る”という負の連鎖は鮮明化。マンションなどの価格は下落し、不動産業界全体で資金繰りに行き詰まる企業は増えた。

8月8日、碧桂園(カントリー・ガーデン)はドル建て社債の利払いを実施しなかったと報じられた。マンションなどの建設は減少し、土地の需要も落ち込んだ。地方政府の重要な財源になってきた土地利用権の譲渡益は減少した。地方政府の財政は悪化し、一部では財政破綻が懸念されるケースも増えている。経済対策として道路、鉄道などのインフラ投資を大規模に実行することは難しくなった。投資に依存した経済運営は限界を迎えつつあると考えられる。