韓国経済 サムスン電子がついに半導体のトップを交代させたようだが、トップを交代させたところで劇的なに何かが変わることはない。そもそもサムスン電子が世界的なシェアを維持できたのは単に半導体の価値を米国が大して重要だと考えていなかったからだ。特にメモリー半導体なんてそうである。サムスン電子は半導体分野で日本から素材や機械を輸入して、国内で生産するという組み立て工場を続けてきた。
しかし、それもトランプ前大統領の時代から本格的に始まった米中新冷戦を始め、コロナ禍、ロシア・ウクライナ戦争などによって半導体の重要性が再認識された。これによって半導体は日本でも国の経済安全保障という位置づけとなり、日の丸半導体を復活に向けて、世界半導体最大手の台湾のTSMCを招致して、日本の大企業が出資して2ナノ半導体量産を夢見た「ラピダス」が誕生した。
さらに世界のイノベーションとなって生成AIの誕生で最先端の半導体開発競争に世界中の国々が参加していく。対中半導体規制を食らった中国を始め、米国、ドイツなど半導体開発や設計に強い国家が自国で半導体を強化し始めた。さらにインドまで加わり,半導体を巡る競争はますます過熱化していく。もう、半導体はニッチ産業ではないのだ。だから、サムスン電子は半導体分野で勝つ見込みはない。それが今の時代の流れというやつだ。
この時代の流れというのは本当、止められないのだ。コロナ禍で世界の人々の運命が大きく影響したように、生成AIの驚くべき進化は我々に想像も出来ない技術革新をもたらすが、確実にクリエイターや翻訳家など多くの分野の仕事を奪っていく。それも恐ろしい速さでだ。心配する必要はないという声もあるが、一番心配しないといけないのは実は若者の世代なんだよな。今、10代や、20代でトントン拍子で就職出来たとしても、生成AIの進化でその仕事がなくなる可能性がある。
だから、生成AIの最先端「エヌビディア」の決算というのはそういう意味でも重要だ。それでエヌビディアの決算が出てきたわけだが、どうやら市場予想を上回って好調らしい。つまり、今年も生成AIブームは持続するてことだ。
では、記事を引用しよう。
- 5月22日(アメリカ東部時間)に第1四半期の決算を発表したエヌビディアの株価は大きく跳ね上がった。
- GPU事業の継続的な好調により、売上と利益は予想を上回った。
- エヌビディアは配当を増やし、1株につき10株の株式分割を発表した。
エヌビディア(Nvidia)は5月22日(アメリカ東部時間)に第1四半期の決算を発表し、同社の株価はの時間外取引で過去最高値を更新した。
決算発表後、チップメーカーの株価は急騰し、1株あたり1000ドルを超えた。同社は、H100を中心とするAI対応GPUチップの継続的な成功により、売上高が前年同期比で262%急増したと報告した。
決算の主な数字は以下の通り:
- 売上高:260億4000万ドル(アナリスト予想246億5000万ドル)
- データセンター分野の売上:226億ドル、前年同期比427%の急増
- 調整後1株当たり利益:6.12ドル(アナリスト予想5.59ドル)
Nvidiaはまた、第2四半期の売上高ガイダンスを、アナリスト予想の266億1000万ドルに対し、280億ドルと堅実なものとし、下半期にリリース予定の次世代GPUチップ「Blackwell」を顧客が待ち望む中でも、好調な売上が続くとの見通しを示した。
「我々は次の成長の波に向かっている。Blackwellプラットフォームはフル稼働しており、1兆パラメータ規模のジェネレーティブAIの基盤を形成する」とジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOは述べた。
また、同社は、来月から1株を10株に分割すると発表した。さらに、四半期配当を0.04ドルから0.10ドルへと150%増額した。
「莫大な期待に直面しても、同社は再びステップアップし、結果を出した。常に重要なデータセンター分野の収益は好調で、将来の収益も印象的だった。要するに、ハードルは高かったが、それを再びクリアしたのだ」とカーソン・グループ(Carson Group)のライアン・デトリック(Ryan Detrick)は述べた。
エヌビディアの第1四半期決算、売上・利益ともに予想を上回る…株式分割、増配も発表 | Business Insider Japan
これはエヌビディアが米国企業を全て抜いて時価総額でトップに立つときもやってくるんじゃないか。売上高は260億ドル、つまり、日本円で約4兆円だ。しかも、データーセンター分野の売上が前年比で427%の急増とか凄すぎるだろう。しかも、高い市場の期待をさらに上回るとか。
まさに今のエヌビディアはEV好調時代のテスラを見ている感じだよな。まあ、何処まで続くはわからないが、生成AIにはまだまだ可能性があるてことだ。このようにエヌビディアが好調なので、エヌビディアに高勝ちの半導体チップを提供しているSKハイニックスは大きな恩恵を受けると思われる。しかし、サムスン電子はそれが出来ていない。気がつけばSKハイニックスにも負けていると。
では、記事を引用しよう。
サムスン電子の半導体トップ交代の背景には、年末の定期人事まで待つのが難しいほど厳しい市場状況がある。サムスン電子は半導体設計からファウンドリー(委託生産)、メモリー生産まで包括する世界最大の総合半導体企業に成長したが、最近人工知能(AI)を中心に技術の流れが急速に変わり、現在の複雑で重い事業構造が負担になっているという評価も出ている。
今回の人事はサムスンのさまざまな半導体事業が各個撃破に遭い守勢に追い込まれたことから、刷新の刀を抜いたと分析される。
中央処理装置(CPU)やグラフィック処理装置(GPU)のような核心チップを開発するエヌビディア、AMD、クアルコム、インテルなどが新しい設計を試みてAI市場の需要を吸収する間、サムスン電子はこの分野で特別な成果を出すことができなかった。システムLSI事業部が独自に設計したモバイルアプリケーションプロセッサ(AP)のエクシノスは現在アップル、クアルコム、台湾メディアテックなどに押されシェアは1桁台にすぎない。
これに対しチップセット設計分野で競合会社に選ばれるクアルコムは21日にマイクロソフト(MS)と組んでAI用PC向けプロセッサ市場にまで進出し格差を広げた。サムスンは2019年に独自のCPU開発チームを解散している。半導体業界関係者は「冷静に言えば核心チップ設計市場でサムスンは隅に追いやられた」と評価した。
サムスン電子が莫大な投資を注ぎ込んだファウンドリー事業の場合、2022年に世界で初めて3ナノメートル(ナノは10億分の1)ゲート・オール・アラウンド(GAA)工程の量産に成功したが、市場は台湾TSMCが圧倒的1位を維持している。何よりサムスンが30年間歩留まりと生産量、技術力で圧倒的なトップを守ってきたメモリー半導体でも揺らいでいることが今回の人事の決定打になったという分析が出ている。
サムスン、30年超格差守ったメモリー半導体も揺らぐ | Joongang Ilbo | 中央日報 (joins.com)
どんな企業もそうだが浮き沈みがある。ずっと成長を維持できるような企業は存在しない。サムスン電子も同様だ。ここから韓国経済崩壊と共に地に落ちていくと。半導体主力のサムスン電子が落ちていけば,もう、韓国が浮上する未来はない。もう、カウントダウンが始まっているのだよ。韓国は半導体で利益を出せなくなった瞬間、数百億ドルの貿易赤字と経常収支赤字で死ぬしかない。
まさに2022年がそうだったようにあれがこの先もずっと続くわけだ。何しろ、韓国には半導体しかないからだ。半導体が転ければ全てが終わる。その筆頭のサムスン電子が終われば韓国も終わる。まあ、サムスン電子は半導体事業を分割して米企業に吸収されるかもしれないが。もう、本体、いらないものな。
そんな未来を思い浮かべて半導体トップを刷新したようだが、それでなんとかなるとでも。たいした技術もないのに薄利多売商法で稼げた時代は過ぎ去った。国の巨額支援を受けて世界中の大企業が本気で半導体開発に乗り出した時点で、サムスン電子に勝ち目がない。だって韓国政府は金がないから1500億円程度しか支援できないものな。日本や米国を始め、他国が数兆円出しているのにな。
では、ネットの意見を見ておこうか。
1.この記事には書いて無いみたいだけど
HBM分野でTSMCとSKハイニックスが組むのも大分サムスン電子は焦ってる模様
2.30年前まで日本が半導体製造でも最先端だった
30年前に日米半導体協定で日本での製造が規制された
最近になって日本での製造が許可された
だけの話
だから台湾の半導体業界も韓国と同じように隆盛してる
3.技術を簡単にパクれなくなった現在、韓国だけで立ち向かうのは無理があるのでは
でも他国に嫌われすぎているから、どこも組んでくれないよね
4.日本は失われた30年を取り戻し始めたな
半導体協定で韓国に奪われたのと円高に苦しめられたけどやっと終わった
5.そりゃあ、新しい規格生み出して行ければ最先端走り続けられるかも知れんが、そうでなければ追いつかれても不思議じゃないだろ。
6.日米半導体戦争の時代は国際政治だから政商が闊歩したけと
米支半導体戦争の今は開発競争だから開発の現場を経験したエンジニアが仕切るときになってる
新しいモノを作れなければ死が待っている
開発の現場を知らない政商禿や三星電子が生き残るのはかなり難しい時代
7.で、その30年もの長きに渡る繁栄の中で、一体どれほどの科学的発見なり、発明なり、画期的製品なり、カンバン方式級の生産方式なり、といった人類に貢献できる文明的副産物を生み出せたんだっけ?
まさかこんだけ長期間、こんだけ大規模に投資し続けてきて、本当にただのメモリ組立工場だけを作ってた、てことはないよね?
8.韓国の場合、少子化の進展で国内需要が激しく萎むのでどんな産業も成り立たなくなる
いずれ餓死国家の北と一体化してさらにジリ貧になり中国に吸収される
9.一本足打法の一本足が骨折したらどうするの?
10.半導体の製造装置や素材を日本から買ってたからずっと対日赤字だったろw
以上の10コだ。
こちらは韓国経済が破綻してもサムスン電子が生き残ると今までは考えていたのだが、もしかしたら、その考えを改めるときが来ているかもしれないな。韓国が滅びるより先にサムスン電子が終わりを迎えそうな予感がでてきた。半導体が転ければサムスン電子は何もない。逆に万年赤字のSKハイニックスが生き残る未来だってあるのか。
サムスン電子は30年経過してもイノベーションを起こすこともできず、分野トップのパクリをしていただけだからな。ファーストフォロワー戦略とか、ただのパクりを無理に擁護していた韓国メディアさん。今、どんな気持ちですかね。今の時代は技術を盗むこともできない。半導体開発には莫大な研究費がかかる。それだけではない。生産するのもそうだ。サムスン電子は半導体だけの分野で商売しているわけでもない。するとどうしても投資が分割されてしまう。
ただでさえ、半導体の設備投資が毎年、数兆円かかるのにたいした利益も出せないんじゃ赤字である。サムスン電子の半導体復活とか書いてある韓国メディアも多いが、数兆円の設備投資を引いたら本当に利益が出ているんですかね?まあ、まず無理だよな。
しかし、韓国の半導体1本足打法もそろそろ骨折ですか。サムスン電子の状態だと骨折とかじゃないよな。もう、複雑骨折ぐらいしているんじゃないか。もう、負傷した一本足で弾を撃ち返すのも無理だぞ。そのうち骨折どころか。切断とかになってジーエンドだ。
先ほど少し触れたがこれが時代の流れである。技術進化がめまぐるしい時代において、その技術に精通していかないとどんな企業も生き残れない。だから、グーグルやアップルなどもマイクロソフトに遅れていた生成AIの開発に全力を注いでいる。サムスン電子はそれができなかったから、もはや、その半導体地位もインテルやTSMCに明け渡すことになったと。
ここから逆転するには相当難しいというか、不可能だよな。エヌビディアはさらなる飛躍を遂げそうだもんな。