食品物価高騰 韓国では3ヶ月連続で物価高騰しており、それによって様々な商品の価格が再び値上げとなる。例えば、ビールの値上げに続いて焼酎の価格が11月からあがった。韓国のマクドナルドもほとんどのメニューを引きあげた。そして、今回は値上げはご飯である。ご飯が2000ウォンになったそうだ。
日本円だと230円程度だが、これは単品で頼む値段ではない。レストランのプデチゲにご飯を追加するのが2000ウォンとなった。元が1000ウォンだったようなので、いきなり2倍の値段になったことになる。もちろん、1000ウォンあげたのはご飯だけではない。全てのメニューを1000ウォンずつ引きあげたのだ。
このように韓国では飲食店の値上げラッシュは未だに続いている。そもそも、韓国の来年の最低賃金が9720ウォンだった。これでも昨年より5%上げたのだ。でも、最低賃金よりご飯の値上げの方が高い。飲食店だって人件費と賃貸料負担が大きいので、価格を引きあげざるを得なかったという。
結局、値上げが続いている背景にあるのは貸出金利の上昇ということになる。韓国の政策金利は3.5%だが、それ以上に貸す金利は高い。すでに7%台とかざらのレベルだ。その金利を飲食店はしばらくの間は払い続けなければならない。多くの飲食店は最低時給以下の利益しかだせずに、自転車操業状態だ。廃業するにしても、賃貸料が滞っていれば廃業すらさせてもらえない。
といったところで記事の冒頭を見ていこうか。
【11月07日 KOREA WAVE】10月下旬、ソウル市江南区駅三洞(カンナムグ・ヨクサムドン)のあるプデチゲ専門店。白いワイシャツを着て首に会社の認識票をつけた会社員7人が団体食事をしていた。40代男性がレジの前で若い職員に代わって食事代を計算したりもした。
このレストランのプデチゲ価格は1人前1万5000ウォン(1ウォン=約0.1円)、ご飯1杯を追加する場合2000ウォンだ。店長は「ご飯をはじめとするすべてのメニューの価格を最近、1000ウォンずつ引き上げた」。人件費と賃貸料負担が大きくなり価格を引き上げざるを得なかったと説明する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a731badb6de2b8117f738cd0144fe84d41eda355
このように韓国の飲食店では人件費と賃貸料負担で値上げをしている。プデチゲ価格が1人前15000ウォン。これが日本円で1724円だ。そこに追加ご飯には2000ウォンだから230円。つまり、もう2000円近くとなる。
さすがに1食2000円になれば厳しい気がするな。これで、ビールや焼酎を頼んだらさらに買いのだ。焼酎については後で別記事をだすが、ソウル市内の飲食店では平均して焼酎1本5000~6000ウォンする。これが11月ぐらいから7000ウォンに引きあげられた。
つまり、プデチゲとご飯、焼酎でもう2500円を超える。ビールなら5000ウォンだ。もはや、外食で酒を注文するのがどれだけ高いか。これでは居酒屋は潰れていくばかりだろうな。
それでは、記事の要点を整理していく。
■記事の要点
1.「飲食業は食材費、人件費、賃貸料の順で負担が大きい。前政権の時に人件費が上がって大変だったが、新型コロナウイルス以後は食材費が上がった。家電製品やブランド品は価格を上げても需要が減らないが、飲食業はそうではない。学生が多く訪れる食堂は価格をむやみに上げられない」
2.同区のあるうなぎ料理専門店も最近、ご飯の価格を2000ウォンに引き上げた。経営者は「1000ウォン~2000ウォンだけ上げても波及効果が大きい。賃貸料と人件費が上がったことに比べ、飲食価格はそれに及ばなかった」ともらした。
飲食業界関係者によると、ソウルの繁華街の食堂を中心にご飯の価格が従来の1000ウォンから2000ウォンに引き上げられた。物価高であるうえ、ご飯の値上げに対する抵抗は大きい。
3.20代会社員女性は「1000ウォンから2000ウォンになれば、2倍も値上がりするのではないか。今は弁当を作るべきかと思う。よく訪れる焼肉店で定食を食べれば本来1人前7000ウォンだったが9000ウォンに上がった。これも実は安いが、1カ月の食費を考えれば負担になるのは事実」と話した。
30代会社員女性は「勤め先の職員は最近、少しでも食費を減らそうと米飯を家から持ってきておかずだけ別に配達注文して食べる。月給に食費が含まれているが、食堂で食べると金額が足りない」と話している。
女性が勤める会社近隣の食事代は、韓国料理バイキングの場合7000ウォン、安い食堂は9000ウォン、美味しい店が12000ウォン水準だという。この女性はご飯の価格が2000ウォンであることに対して「ご飯はサービスだ。追加でお金を払わなければならないのがもったいない」と指摘する。
4.実際、今年第2四半期(4~6月)の全世帯の処分可能所得は平均383万1000ウォンで、昨年同期より2.8%減少した。処分可能所得とは、全体所得から利子や税金などを差し引いたもので、消費や貯蓄に使えるお金を意味する。一方、同期間、食の物価は7%台で上昇した。加工食品・外食の第2四半期物価上昇率はそれぞれ7.6%、7.0%で消費者物価上昇率全体の平均3.2%の2倍以上だった。
以上の4つだ。それでは順番に見ていこうか。
まず1と2だが、飲食店はむやみに値段を引きあげられない。とか言いながら、毎月のように値上げしてるのが現状だ。それだけ材料価格が上がったりしてるからだ。学生が訪れる食堂も値上げしないといけないと。ここで焼酎価格についてみておく。
【11月05日 KOREA WAVE】韓国のハイト真露が10月31日、アルコールと空き瓶価格の値上げなどを理由に「チャミスルフレッシュ」と「真露」など焼酎の出庫価格を6.95%引き上げると明らかにした。
出庫価格の値上げ幅に対し、飲食店の値上げ幅が大きくなりがちで、飲食店が集まる江南(カンナム)界隈では「焼酎1本7000ウォン(1ウォン=約0.11円)時代が来た」ともささやかれている。
「チャミスルフレッシュ」の出庫価格は現在1本1166ウォンで、6.95%上がれば81ウォンアップの1247ウォンになる。
卸売業者は物流費や人件費を考慮し、だいたい出庫価格の約20~30%のマージンを付けて約1496ウォン~1621ウォンでスーパーや飲食店に売る。
飲食店ではこの値段がぐんと上がる。ソウル市内の飲食店では平均して焼酎1本5000~6000ウォンだ。1本1600ウォンで納品されたものを5000ウォンで売れば3400ウォンが利益になる。したがって家賃や人件費を考慮しても高いと指摘される。
通常、焼酎の出庫価格の値上がりが100ウォン未満でも、飲食店の価格は1000ウォンずつ上がっており、今年もそうなる可能性が高い。
ただ、食材費はもちろん人件費や電気料金など公共料金も全て上がっている状況では、飲食店の値上げを責められないという声もある。
ソウル市内の食堂経営者は「酒代を上げなければ食事のメニューを上げないと維持できない。ビールと焼酎を5000ウォンで売るからといって、残った金が私のもうけになる構造ではない」と話した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3873c49d589b7cdb9575a7097c2f8cb2884bb03a
ここで重要なのは100ウォンほど焼酎の出庫価格が値上がりしたら、100ウォンずつ上がるわけではない。飲食店では1000ウォンずつあげるのだ。実際、ご飯も1000ウォン上げてるわけだから、焼酎も1000ウォンあげているのだろう。
これで店が儲かっていかどうかだが、実際、儲かっていない。そもそも焼酎を冷やすなら冷蔵庫がいるわけだから、電気代も考慮しなければいけない。焼酎はただで店員が運ぶわけではないので、人件費もいる。
このように飲食店経営者も1000ウォンほど値上げしても利益を出せてない。そして、値上げした店は客足が減って行くので売上ダウン。多くの自営業とともに店を畳んでいくことになる。
次に3だが、値上げしたら、韓国の庶民は当然、弁当を持参したり、家からご飯をもってきたりするようになったと。色々な工夫をして食費を安く抑えようとしている。
「ご飯はサービスだ。追加でお金を払わなければならないのがもったいない」
これはどうなんだろうな。ご飯はサービスなのか。そんなことはないよな。もったいないなら注文しなければいいだけだが、焼き肉や鍋物を食べるときにご飯がないと辛いんじゃないか。おかずだけ食べてもな。
次に4だが、韓国の食料品価格の値段は高騰しており、一部の野菜や果物は米国とたいした値段がかわらない。米国と比べて金利は3.5%なので、金利は1.75%も差があるわけだが、食べ物の値段は高騰するばかりと。
では、ネットの意見を見ておくか。
1.今のレートで見ると、プデチゲ一人前にご飯つけたら2000円ほどになるって事。 突き出しはいっぱい出て来るだろうけど、日本からすると高いよね。鍋の内容はハムとかソーセージ、即席麺が占めてるのにこの値段。給料上がってても物価も上がってるから、肌感覚では安く感じないだろうな。 まあ給料上がってるだけ韓国はマシかもね。日本は給料は微減してるのに物価は上がってるから、日本の方がきついよ。
2.日本を上回る最低賃金を実現して、もはや日本の後塵を拝する韓国でないと喜んでいませんでした? 1000ウォン程度の値上げは最低賃金の上昇率に比べりゃ誤差の程度では
3.先進国の国民が、たった「ご飯一つ」でぐっとこらえてどうするんですか ? 200円くらいのご飯が追加できなけりゃ先進国とは言えません。
4.まあ、外食文化が違うからしょうがないけど、焼肉一つとっても韓国っていわゆる「サービス」で頼みもしないのにキムチやらスープやらテーブルにのってくる。 副食はサービスが当たり前のようだ。 ご飯はサービスなのが当たり前って時点で、彼らの思考がわかった。 これじゃ、サービスに係る副食の食材費を主食乗せざるを得ないね。 だから、サービスで提供するキムチなんかを使い回ししても罪悪感が無いんだね。 世の中に無料のものなんかない。 形を変えて負担しているだけ。 だけど、日本を超えた韓国経済なのに、ご飯1杯200円でニュースになるんだね?日本でも安いFCの日高屋でさえ170円だよ。 こんなことでため息が出るようじゃ、どんだけ底辺の価格のものと比較してるんだ?
5.日本を超えたと歓喜していたじゃないか。
以上の5つだ。
それで韓国の給料が上がっているとか述べているが、実質賃金を見れば上がってないんだよな。それなのに物価が高騰してるからニュースになるんだ。あと、最低賃金が日本を上回って喜んだところで、韓国はそれ以上に物価高になっているので、どちらが暮らしやすいのか。そこまで食品価格が上がっていない日本だろうな。
ぶっちゃけ。4が核心についてるよな。頼みもしないキムチやスープが付いてくるサービス。実際、これが良いかどうかはともかくとして、使い回しの時点でダメだよな。だから、韓国料理は食べに行かないのだ。キムチだって日本産をスーパーで買うだけだ。
では、最後は中国経済の話題。どうやら中国平安保険(集団)が中国当局から碧桂園を買収するよう要請を受けたというロイター報道があって、それによって株価が暴落しているようだ。まあ、碧桂園なんて買収したら死ぬよな。では、引用しておく。
(ブルームバーグ): 中国平安保険(集団)が株式市場で55億ドル(約8300億円)相当の売りを浴びたことは、資金繰り難にあえぐ不動産開発会社の碧桂園を救済買収しようとすれば、平安保険にとっても中国の金融システムにとっても大きなリスクをはらんでいることを示している。
平安保険は中国当局から碧桂園を買収するよう要請を受けたというロイターが8日に報じた内容を繰り返し否定。アナリストらは買収が実現する公算は小さいとみている。だが、救済の可能性がわずかでもあるというだけで、平安保険の株価は8、9両日に合わせて7%近く急落し、1年ぶりの安値水準となった。
両社の合併は解決するよりも多くの問題を引き起こす恐れがあると、市場の反応があらためて告げている。
このような買収は、結果として平安保険の財務健全性に疑念を投げかけ、中国全土で総資産11兆元(約228兆円)と個人顧客2億2700万人を持つ保険会社に対する信頼を崩壊させかねない可能性を生む。
中国における過去の大会社や問題企業の買収は、損失が雪だるま式に膨らむ事態に備え、国有企業が政府の強力なバックアップを受けて主導する傾向があった。
平安保険は不動産開発投資を手がける華夏幸福への投資で2021年利益のうち約240億元が吹き飛んでおり、慎重になる理由がある。
深圳私享の李学通ファンドマネジャーは「華夏幸福への投資で財務を大きく悪化させた平安保険が、再び混乱の尻拭いを要求されるのではないかと投資家は懸念している」と述べた。事情に詳しい関係者は先に、平安保険は碧桂園の持ち株を全て売却済みで、同社を買収する計画はないと説明。
野村証券の唐聖波氏らアナリストはリポートで、「すでに碧桂園株のポジションを縮小していることを考えると、平安保険には碧桂園を買収する義務も意向もないのかもしれない」と指摘。
平安保険は「不動産への全体的なエクスポージャーを抑制しており、華夏幸福への投資から教訓を得たことを示している」との見方も示した。
https://www.msn.com/ja-jp/money/other/%E7%A2%A7%E6%A1%82%E5%9C%92%E3%81%AE%E8%B2%B7%E5%8F%8E%E3%81%AF%E5%8D%B1%E9%99%BA-%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%B9%B3%E5%AE%89%E6%A0%AA%E6%80%A5%E8%90%BD%E3%81%8C%E5%91%8A%E3%81%92%E3%82%8B-%E5%BD%93%E5%B1%80%E3%81%AE%E5%B0%BB%E6%8B%AD%E3%81%84%E8%A6%81%E8%AB%8B%E8%AD%A6%E6%88%92/ar-AA1jGsOA?ocid=hpmsn&cvid=97a5e3304fab4cbeb8669a8394802ae3&ei=10
でも、碧桂園はデフォルトしているよな。このままほっといたら碧桂園は清算することになるが、その場合の影響はどうなるんだよ。でも、どこもこんな厄介な碧桂園を拾うなんてことはできないよな。中国当局は強硬策にでるかもしれないが。
【11月07日 KOREA WAVE】10月下旬、ソウル市江南区駅三洞(カンナムグ・ヨクサムドン)のあるプデチゲ専門店。白いワイシャツを着て首に会社の認識票をつけた会社員7人が団体食事をしていた。40代男性がレジの前で若い職員に代わって食事代を計算したりもした。
このレストランのプデチゲ価格は1人前1万5000ウォン(1ウォン=約0.1円)、ご飯1杯を追加する場合2000ウォンだ。店長は「ご飯をはじめとするすべてのメニューの価格を最近、1000ウォンずつ引き上げた」。人件費と賃貸料負担が大きくなり価格を引き上げざるを得なかったと説明する。
「飲食業は食材費、人件費、賃貸料の順で負担が大きい。前政権の時に人件費が上がって大変だったが、新型コロナウイルス以後は食材費が上がった。家電製品やブランド品は価格を上げても需要が減らないが、飲食業はそうではない。学生が多く訪れる食堂は価格をむやみに上げられない」
こうため息をついた。
同区のあるうなぎ料理専門店も最近、ご飯の価格を2000ウォンに引き上げた。経営者は「1000ウォン~2000ウォンだけ上げても波及効果が大きい。賃貸料と人件費が上がったことに比べ、飲食価格はそれに及ばなかった」ともらした。
飲食業界関係者によると、ソウルの繁華街の食堂を中心にご飯の価格が従来の1000ウォンから2000ウォンに引き上げられた。物価高であるうえ、ご飯の値上げに対する抵抗は大きい。
20代会社員女性は「1000ウォンから2000ウォンになれば、2倍も値上がりするのではないか。今は弁当を作るべきかと思う。よく訪れる焼肉店で定食を食べれば本来1人前7000ウォンだったが9000ウォンに上がった。これも実は安いが、1カ月の食費を考えれば負担になるのは事実」と話した。
30代会社員女性は「勤め先の職員は最近、少しでも食費を減らそうと米飯を家から持ってきておかずだけ別に配達注文して食べる。月給に食費が含まれているが、食堂で食べると金額が足りない」と話している。
女性が勤める会社近隣の食事代は、韓国料理バイキングの場合7000ウォン、安い食堂は9000ウォン、美味しい店が12000ウォン水準だという。この女性はご飯の価格が2000ウォンであることに対して「ご飯はサービスだ。追加でお金を払わなければならないのがもったいない」と指摘する。
実際、今年第2四半期(4~6月)の全世帯の処分可能所得は平均383万1000ウォンで、昨年同期より2.8%減少した。処分可能所得とは、全体所得から利子や税金などを差し引いたもので、消費や貯蓄に使えるお金を意味する。一方、同期間、食の物価は7%台で上昇した。加工食品・外食の第2四半期物価上昇率はそれぞれ7.6%、7.0%で消費者物価上昇率全体の平均3.2%の2倍以上だった。