日別アーカイブ: 2023年9月14日

韓国 サムスン電子・SKハイニックス、半導体の重要技術を中国に流出させた韓国の協力会社副社長に懲役1年

韓国 先日、ファーウェイの最新スマホにSKハイニックスのチップが大量に搭載されていたことがわかった。それと今回の記事が関連するかは現時点で不明だが、サムスン電子・SKハイニックス、半導体の重要技術を中国に流出させた韓国の協力会社副社長に懲役1年という刑が科せられたようだ。

韓国の半導体重要技術というのが何か知らないが,トカゲの尻尾切りなのか。まさか、アメリカにはこの副社長が全部単独でやったことにするつもりなのか。気になるところだ。ただ、この重要技術でファーウェイが7ナノ半導体を作れるようになったとはおもえない。まあ、とにかく記事の冒頭を見ていこうじゃないか。

サムスン電子とSKハイニックスの半導体DRAMに関する重要技術を中国に流出させた韓国国内の協力企業の役員と職員らが、一審で懲役刑を宣告された。

ソウル中央地裁刑事25-3部(チ・グィヨン裁判長)は、産業技術保護法違反などの疑いで起訴された韓国の半導体装備メーカーM社の副社長S氏に懲役1年を言い渡した。研究所長のL氏と営業グループ長のB氏には、懲役1年6カ月・執行猶予2年と罰金3千万ウォン(約330万円)が宣告された。またM社法人には4億ウォン(約4400万円)の罰金が言い渡された。

サムスン・SK半導体の重要技術を中国に流出させた韓国の協力会社副社長に懲役1年 : 政治•社会 : hankyoreh japan (hani.co.kr)

おいおい、半導体の重要技術を中国に売ってたった懲役1年6カ月・執行猶予2年と罰金3千万ウォン(約330万円)なのか。しかも、M社法人には4億ウォン(約4400万円)の罰金なのか。ちょっと桁がおかしくないですか。これは不当に安すぎだよな。この程度の罰金で済むなら、いくらでも重要技術を中国に売るだろう。その方が絶対、儲かるものな。

このように重要技術というわりには判決の額がしょぼい。一体、どういうことなのか。記事の要点を整理していく。後、半導体関連が出てきたのでついでに韓国の8月のICT輸出についても見ておこう。

■記事の要点

1.彼らは、2018年8月から2020年6月にわたりSKハイニックスの半導体製造技術(HKMG)と洗浄レシピなどを中国のライバル企業に流出させた容疑で、2021年1月裁判に付された。彼らが流出させた技術は、伝導率の高い新素材を使用してDRAMの性能を向上させた最新技術だ。

また、サムスン電子の子会社「セメス」の元従業員から取得した超臨界洗浄装備の図面などを活用し、中国向け輸出用の半導体洗浄装備を開発した疑いも持たれている。超臨界洗浄装備は、セメスが世界で初めて開発した半導体洗浄用化学物質を用いている。検察は国家情報院から技術流出の事実を知らされ、捜査を開始した。

2.裁判所は「半導体洗浄レシピを海外に流出させた犯行は罪質がかなり悪い」と明らかにした。特に「セメスの情報使用については、最高責任者である被告の指示と主導なしにはこうした開発が実施されることはありえない」として、シン氏に実刑を宣告した背景を明らかにした。

裁判所は、SKハイニックスと半導体洗浄装備技術を共同保有していたというM社の主張を一部受け入れ、半導体洗浄装備の仕様情報漏洩部分は無罪とした。裁判所は「共同開発契約書によれば、SKハイニックス関連情報のみを第3者に公開することを禁止しているだけで、共同開発結果に該当する洗浄装備の仕様情報を伝えたこと自体は禁止されているとはいえず、秘密維持義務違反だと断定できない」と判決を下した。

3.韓国科学技術情報通信部は14日、8月の情報通信技術(ICT)分野の輸出額は前年同月比16.7%減の160億5000万ドル(約2兆3600億円)だったと発表した。前年同月比でマイナスとなるのは14カ月連続。ただ、今年初めには30%台だった減少率は4月(35.9%)を底に次第に縮小し、8月は今年初めて10%台となった。

4.大半の品目で輸出が減少した。減少率は主力の半導体が21.1%、携帯電話が12.2%、コンピューター・周辺機器が47.4%、通信装備が9.5%。ディスプレーのみ1.8%増となった。

半導体の輸出額は86億4000万ドルだった。市況の回復の遅れとメモリーの単価下落の継続で、システムLSI(大規模集積回路、14.9%減)とメモリー(26.1%減)がそろってマイナスとなった。携帯電話も、需要回復の遅れにより完成品(30.6%減)、部品(6.9%減)の輸出がともに減少した。

ただ、日本で高価格帯の新製品の需要が伸び、完成品の対日輸出は前年同月の約8倍となった。ディスプレーはモバイル機器向け有機EL製品の輸出拡大が全体の輸出増をけん引し、15カ月ぶりに増加に転じた。

5.主な国・地域別のICT輸出額をみると、中国(香港を含む)向けは20.6%減、米国は29.5%減、欧州連合(EU)は20.0%とマイナスが続いた。一方、ディスプレーの輸出増によりベトナム向け(1.7%増)が13カ月ぶりの増加に転じ、日本(13.0%)も伸びた。8月のICT輸入額は前年同月比18.1%減の110億7000万ドル。需要回復の遅れで半導体などの輸入が減少した。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は49億8000万ドルの黒字だった。

以上の5つだ。前半は半導体技術を盗んで中国に売ったことに対する刑について。後半は8月のICT輸出と輸入についてだ。では、順番に見ていこうか。

では、1だがSKハイニックスの半導体製造技術(HKMG)と洗浄レシピなどを中国のライバル企業に流出させたと。彼らが流出させた技術は、伝導率の高い新素材を使用してDRAMの性能を向上させた最新技術だ。

SKハイニックスに最新技術?俄に信じられない。胡散臭いことを述べているな。他にも、超臨界洗浄装備は、セメスが世界で初めて開発した半導体洗浄用化学物質を用いている。この辺も技術的なことで本当かどうかの判断はできないな。そもそも韓国のSKハイニックスやサムスン電子にそんな最新技術があるとも思えない。

しかし、2の判決理由がよくわからない。裁判所は「半導体洗浄レシピを海外に流出させた犯行は罪質がかなり悪い」として、副社長が関わっていると判断。それなのに、裁判所はSKハイニックスと半導体洗浄装備技術を共同保有していたというM社の主張を一部受け入れ、半導体洗浄装備の仕様情報漏洩部分は無罪とした。なんと無罪である。

裁判所は「共同開発契約書によれば、SKハイニックス関連情報のみを第3者に公開することを禁止しているだけで、共同開発結果に該当する洗浄装備の仕様情報を伝えたこと自体は禁止されているとはいえず、秘密維持義務違反だと断定できない」と判決を下した。

おいおい、つまり、共同開発契約書の穴を突かれて、秘密維持義務違反だと断定できないそうだ。これはちょっとおかしくないか。では、なんで産業技術保護法違反で刑が確定しているんだよ。さすがにこれはよくわからないな。トカゲの尻尾切りに見えるが、わずか330万円でいいものな。しかも、執行猶予付きだぞ。では、ネットの突っ込みも見ておくか。

1.何が重要技術だよ。日本から盗んだ技術しかないくせに。

2.それにしても随分軽い刑罰。開発者サイドは極刑にしてくれよって感じだと思ってるぞ。中国は開発費投入せずにめっちゃ安く済んで超ラッキーって感じだろう。

3.現在SKが中国に半導体を流出させてるのとは別件だな。大量のSK製の半導体なのだから技術とは別だし。

4.ここから文の指示だったってことで文逮捕まで行くと面白いんだが。

5.1年ってことは政府が容認したって事だねえ。政府公認で檻の中でさぞ豪勢にお休みしてるんだろうなぁ。

以上の5つだ。やはり、ネットでも刑が軽すぎる点が突っ込まれてるな。まあ、執行猶予ついている時点で、裏で韓国政府が中国に技術提供しているの隠している可能性はあるな。突っ込みにもあるが、現在SKが中国に半導体を流出させてるのとは別件のように見える。ただ、これも韓国政府が容認しないと、大量のチップをフェーウェイが手に入れることは難しいと以前に述べたとおりだ。

そもそも上の記事で検察は国家情報院から技術流出の事実を知らされたとある。韓国政府はこれを調べて事件が発覚したことにして、実際、韓国政府が技術流出を意図的にさせたんじゃないか。何しろ、ユン氏がこれほど中国を冷遇してても、未だに中国から明確な韓国に対する制裁はないんだよな。色々と腑に落ちない点はあるが、ICT輸出についても見ていこうか。

8月の情報通信技術(ICT)分野の輸出額は前年同月比16.7%減の160億5000万ドル(約2兆3600億円)だった。ただ、今年初めには30%台だった減少率は4月(35.9%)を底に次第に縮小し、8月は今年初めて10%台となった。

なんかICT輸出が少しずつ回復しているように見えるが、それは錯覚だ。そもそも、昨年のこの時期から韓国の半導体輸出に陰りが出てきたのだ。

だから、2022年8月の輸出は昨年同月より6.6%増の566億7000万ドル、輸入は28.2%増の661億5000万ドル。貿易収支は94億7000万ドルの赤字であった。この中で、半導体は世界的な需要の低迷や価格の下落などの影響で7.8%減の107億8000万ドルとなっている。

2023年8月の半導体の輸出額は86億4000万ドル。こうしてみると半導体特需から大量在庫を抱えてくる時期に差し迫ってきている。なので、これは9月以降にどうなっていくかで半導体輸出の回復が見えてくるだろう。そもそも、まだまだ昨年の8月は半導体輸出が100億ドル超えてる時点で強い。

市況の回復の遅れとメモリーの単価下落の継続で、システムLSI(大規模集積回路、14.9%減)とメモリー(26.1%減)がそろってマイナスとなった。携帯電話も、需要回復の遅れにより完成品(30.6%減)、部品(6.9%減)の輸出がともに減少した。

半導体が酷いのは見ての通りだ。ただ、携帯電話も酷い。つまり、サムスン電子にとって二大柱がどちらも業績が振るわない。これは2023年上半期、かろうじて免れた赤字が7~9月期は来るのか。

ただ、日本で高価格帯の新製品の需要が伸び、完成品の対日輸出は前年同月の約8倍となった。これはちょっと気になるがこの程度ではわからないな。保留させていただく。それで国別のICT輸出はどうなのか。

中国(香港を含む)向けは20.6%減、米国は29.5%減、欧州連合(EU)は20.0%とマイナスが続いた。

全然、駄目じゃないか。結局,中国が2割減。米国なんて約4割減。EUも2割。

8月のICT輸入額は前年同月比18.1%減の110億7000万ドル。貿易収支は49億8000万ドルの黒字だった。これだけ輸入減にも関わらず、貿易収支は約50億ドルの黒字。輸入が減りすぎてるよな。やはり、在庫処分が終わってないんだろうか。

最後に中国経済で朝日新聞が興味深い記事を取り上げてるので引用しておく。

欧州連合(EU)の行政機関、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は13日、欧州で販売が急拡大している中国の電気自動車(EV)への補助金の状況を調査すると発表した。中国メーカーのEVは欧州勢に比べて価格が安く、欧州委は中国政府の補助金が市場の競争をゆがめている疑いがあるとみている。不当な補助金が確認されれば、中国のEVに追加で関税を課す可能性もある。

 フォンデアライエン氏は13日の演説で「世界市場は今や安い中国のEVであふれている。そしてその価格は巨額の政府補助で人為的に低く抑えられている」と述べ、「これは我々の市場をゆがめている」と主張。中国から欧州市場に輸入されるEVについて、公平な競争を妨げるような不当な補助金がないかを調べる方針を表明した。EUのルールでは、不当な補助金が確認されれば、その影響をなくすために関税を課すことができる。

 欧州は中国に次ぐ世界2位のEV市場で、中国EV最大手BYDをはじめ中国勢が販売を拡大している。仏コンサルティング会社イノベブによると、1~7月の欧州のEV乗用車市場における中国勢のシェアは6・7%と昨年同期(3・4%)からほぼ倍増した。(ベルリン=寺西和男)

欧州委員会が中国EVの補助金調査へ 市場競争をゆがめている疑い:朝日新聞デジタル (asahi.com)

欧州っていつもこんなんだよな。日本車潰しでEUを国際的に普及させようと各国に補助金をばらまかせたあげく、それを中国が独占しはじめたので、中国の補助金を問題視しはじめたと。自分らが売れる車を作れないのが原因だと理解しない。

つまり、まとめるとこうなる。技術面でトヨタに周回遅れにされたので、欧米はルール変更!EV!EVが今後の主流だと主張!中国はリチウム資源を独占しているので安価で提供。世界1位のシェアを獲得。それで、欧米はテスラ以外は駄目で、市場競争を歪めているとか言い出すわけだ。

いや、歪めてんのはいつでも欧米ですよね!中国を擁護しないが、自分らが売れなくなると相手が悪い商法はいい加減に鬱陶しいぞ。でも、そのEVでもテスラの値引き攻勢で、中国メーカーは給料カット。賃下げといった苛烈な競争。まあ、日本勢は後からシェアを奪還するので高みの見物だよな。

サムスン電子とSKハイニックスの半導体DRAMに関する重要技術を中国に流出させた韓国国内の協力企業の役員と職員らが、一審で懲役刑を宣告された。

 ソウル中央地裁刑事25-3部(チ・グィヨン裁判長)は、産業技術保護法違反などの疑いで起訴された韓国の半導体装備メーカーM社の副社長S氏に懲役1年を言い渡した。研究所長のL氏と営業グループ長のB氏には、懲役1年6カ月・執行猶予2年と罰金3千万ウォン(約330万円)が宣告された。またM社法人には4億ウォン(約4400万円)の罰金が言い渡された。

彼らは、2018年8月から2020年6月にわたりSKハイニックスの半導体製造技術(HKMG)と洗浄レシピなどを中国のライバル企業に流出させた容疑で、2021年1月裁判に付された。彼らが流出させた技術は、伝導率の高い新素材を使用してDRAMの性能を向上させた最新技術だ。

 また、サムスン電子の子会社「セメス」の元従業員から取得した超臨界洗浄装備の図面などを活用し、中国向け輸出用の半導体洗浄装備を開発した疑いも持たれている。超臨界洗浄装備は、セメスが世界で初めて開発した半導体洗浄用化学物質を用いている。検察は国家情報院から技術流出の事実を知らされ、捜査を開始した。

 裁判所は「半導体洗浄レシピを海外に流出させた犯行は罪質がかなり悪い」と明らかにした。特に「セメスの情報使用については、最高責任者である被告の指示と主導なしにはこうした開発が実施されることはありえない」として、シン氏に実刑を宣告した背景を明らかにした。

 裁判所は、SKハイニックスと半導体洗浄装備技術を共同保有していたというM社の主張を一部受け入れ、半導体洗浄装備の仕様情報漏洩部分は無罪とした。裁判所は「共同開発契約書によれば、SKハイニックス関連情報のみを第3者に公開することを禁止しているだけで、共同開発結果に該当する洗浄装備の仕様情報を伝えたこと自体は禁止されているとはいえず、秘密維持義務違反だと断定できない」と判決を下した。

【ソウル聯合ニュース】韓国科学技術情報通信部は14日、8月の情報通信技術(ICT)分野の輸出額は前年同月比16.7%減の160億5000万ドル(約2兆3600億円)だったと発表した。前年同月比でマイナスとなるのは14カ月連続。ただ、今年初めには30%台だった減少率は4月(35.9%)を底に次第に縮小し、8月は今年初めて10%台となった。

大半の品目で輸出が減少した。減少率は主力の半導体が21.1%、携帯電話が12.2%、コンピューター・周辺機器が47.4%、通信装備が9.5%。ディスプレーのみ1.8%増となった。半導体の輸出額は86億4000万ドルだった。市況の回復の遅れとメモリーの単価下落の継続で、システムLSI(大規模集積回路、14.9%減)とメモリー(26.1%減)がそろってマイナスとなった。携帯電話も、需要回復の遅れにより完成品(30.6%減)、部品(6.9%減)の輸出がともに減少した。ただ、日本で高価格帯の新製品の需要が伸び、完成品の対日輸出は前年同月の約8倍となった。ディスプレーはモバイル機器向け有機EL製品の輸出拡大が全体の輸出増をけん引し、15カ月ぶりに増加に転じた。

主な国・地域別のICT輸出額をみると、中国(香港を含む)向けは20.6%減、米国は29.5%減、欧州連合(EU)は20.0%とマイナスが続いた。一方、ディスプレーの輸出増によりベトナム向け(1.7%増)が13カ月ぶりの増加に転じ、日本(13.0%)も伸びた。8月のICT輸入額は前年同月比18.1%減の110億7000万ドル。需要回復の遅れで半導体などの輸入が減少した。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は49億8000万ドルの黒字だった。