韓国経済、韓国銀行が国債買いオペ、08年金融危機以来初
記事要約:読者様からの情報によると韓国銀行が国債買いオペを実行した。これは2008年の金融危機以来初ということ。また初心者さんには難しい経済用語が出てきたが、「買いオペ」とは、中央銀行が公債その他証券や手形類を一般市場(市中銀行)で買い入れて、市場に通貨を供給する操作をいう。
つまり、市場に流れるお金の量、マネーサプライを増加させたことで金融緩和をした。効果は金利を下げるのと似たようなものとなる。日本でもリーマン・ショックの時にも行われた。難しいのでもう少し噛み砕くと金融危機の時に発動する一時的な金融政策といったところだ。ポイントは金利を下げないで金利を下げる効果があるということ。しかし、市場に流れるお金を増やせばそれだけウォン安にもなりやすいのだが、昨日はなってないな。
まず、これが色々とまずい状況だというのがなんとなく理解できたと思う。国債価格というのは買い手がいればいるほどあがることはわかるだろう。しかし、買い手が少なければ国債価格が減少する。これは何故なのか。国債というのは満額が決まっている。
例えば,3年満期の100万円+金利3%の国債があってそれを購入してほしいのにまったく売れない。そうなると、国債価格を下げてでも売ろうとする。なら、95万、90万とかになったりするわけだ。下がった分は利回りとなるので国債金利は上昇する。
国債買いオペを実行したということは買い手が少ない。つまり、韓国の国債なんて誰も買わないということが1つ。さらに突き詰めると「ドル」がないから買われても困るという見方もできる。韓国政府は不動産を中心に経済のてこ入れ対策をしてきたわけだが、その財源となるのがこのような国債である。国債が売れなければ国は資金を集めることができない。つまり、財政赤字となってしまうわけだ。
後は,金利が上がると住宅ローンなどの家計債務で苦しんでいる韓国人にとってはますます酷い状態となってしまう。買いオペからこのように4つの状況が読み取れる。
朝から初心者さんには難しい経済の話になっているがこの説明をある程度理解しないと記事を読んでもわからないと思う。
>韓銀は同日午後2時から10分間、競争入札を通じ、3年物国債5000億ウォン(約470億円)相当など総額1兆2700億ウォンの国債を債券市場から買い入れた。韓銀による買いオペは国債価格を引き上げる効果を生む。
先ほど説明したとおり、国債が売れないので値段が下がっていた。そこで買いオペを実行して国債を買い上げたことで国債価格を引き上げた。まあ、これで買ってくれるなら良いのだが、こういう市場操作は禿鷹にとって美味しい餌だからな。為替介入ではなく、こちらをしてきたのはトランプ氏が怖いからだろうか。
>トランプ氏当選以降、国債利回りがあまりに急に上昇したためだ。韓銀が買いオペ実施を予告した今月18日に3年物国債利回りは1.736%で、トランプ氏当選直前の9日(1.402%)に比べ0.33ポイント上昇した。
それなりに効果はあったということか。では、どうなったのか。
>韓銀が市場に介入した21日、国債利回りは小幅ながら低下し、これまでの上昇基調がやや和らぎ、3年物国債利回りは1.725%で取引を終えた。韓銀関係者は「市場の変動性を緩和し、不安感を和らげるため、金利上昇を傍観しない姿勢を示したものだ。追加買い入れを行うかどうかは市場の状況を見極めて決定する」と述べた。
たいした規模の買いオペではないが、市場にとっては韓国政府の姿勢がはっきり読み取れる動きとなり、上昇基調が和らいだと。このまま、金利が上がればもっとやることもできるよという警告でもある。だが、無意味だ。米国の利上げが起これば、金利が確実に上昇する。しかも、先ほど述べた通り、市場のマネーサプライを増やせばその分、通貨安となる。ウォン安を加速させてしまうので、そう何度も気軽に使える手ではない。
日本の場合は円高だったので買いオペなどは有効な手段だったが、韓国は通貨安に苦しんでいるのに買いオペは下手すれば致命傷になりかねない。だから、今まで8年ほどしてないのだ。それでも実行したということはなりふり構っていられない状況にあるということだ。
結論、トランプ大統領の当選と利上げが韓国経済を破綻させるかもしれない。管理人はあと、3年持って欲しいのだが・・・2017年、経済破綻もあるかもしれないな。ああ、管理人は通貨スワップを使った時点で破綻とみなすのでその辺りはご理解いただきたい。通貨スワップを使ってなんとか破綻を免れて,「韓国経済は破綻してない」とか、いわれてもそれ、他の国からドルを交換しないと成り立たない時点で破綻とたいしてかわらないからだ。
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韓国経済、韓国銀行が国債買いオペ、08年金融危機以来初
米大統領選でトランプ氏が当選して以降、急上昇している債券利回りを安定させるため、韓国銀行は21日、大規模な国債買いオペを実施した。
韓銀は同日午後2時から10分間、競争入札を通じ、3年物国債5000億ウォン(約470億円)相当など総額1兆2700億ウォンの国債を債券市場から買い入れた。韓銀による買いオペは国債価格を引き上げる効果を生む。
韓銀が市中金利の上昇を和らげるために国債買いオペを実施したのは2008年の金融危機以来初めてだ。トランプ氏当選以降、国債利回りがあまりに急に上昇したためだ。韓銀が買いオペ実施を予告した今月18日に3年物国債利回りは1.736%で、トランプ氏当選直前の9日(1.402%)に比べ0.33ポイント上昇した。
国債利回り上昇は住宅担保ローン金利の上昇など市中金利を押し上げる効果をもたらす。
韓銀が市場に介入した21日、国債利回りは小幅ながら低下し、これまでの上昇基調がやや和らぎ、3年物国債利回りは1.725%で取引を終えた。韓銀関係者は「市場の変動性を緩和し、不安感を和らげるため、金利上昇を傍観しない姿勢を示したものだ。追加買い入れを行うかどうかは市場の状況を見極めて決定する」と述べた。
李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は今月18日、市中銀行との金融協議会で、国内金融市場の不安が広まった場合、積極的に安定化措置を取ると表明していた。NHL投資証券のカン・スンウォン研究員は「韓銀の債券買い取り規模は市場の期待を上回るものではなく、タイミングも早いとは言えなかったが、市場安定のシグナルを与えたことは意味がある」と述べた。
金正薫(キム・ジョンフン)記者
(http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/11/22/2016112200539.html)