韓国経済、韓国の輸出増加率、1位から8位に落ちる
記事要約:2017年、韓国経済にとってボーナスステージだということを既に何度か指摘したが、その牽引となったのはDRAM需要と原油価格の高騰、世界経済やアメリカの好景気だった。だが、そのボーナスステージを活かせなかったことも同じように指摘したわけだが、では、2018年、韓国の輸出はどうなるのかというのが今回の記事だ。
>韓国の輸出増加率が今年に入って鈍っている。昨年は世界10大輸出国のうち最も高かったが、今年は8位に落ちた。
輸出増加率について昨年、韓国が凄く上昇していたのだが、この関連で興味深い指摘があったことを覚えているだろうか。そう、輸出増加率の主な原因は輸出品価格の高騰であった。つまり、輸出品の数が増えて輸出増加率がトップだったわけではない。どういうことか。
例えば、100円で100個、輸出していたものが全部売れたら1万円だ。これが300円で100個、輸出することになったらどうなるか。全部売れたら3万円である。同じ個数でも値段が違えば儲けが異なる。これがDRAM需要なのだ。ここまで簡単な数値ではないが、輸出品の価格だけをみれば韓国の輸出増加率は高かった。ところが、その数は大して変わらない。すると、DRAM価格が落ち着けばそれ以上の輸出増加を望めないことになる。では、記事の続きを見ていこう。
>世界貿易機関(WTO) の「月間商品輸出統計」を分析した結果、韓国の今年1-3月期の輸出額は1454億2700万ドルと、前年同期比10.1%増えた。輸出規模が最も多い10大輸出国のうち8番目の増加率だった。前年同期の増加率は14.7%で最も高かった。
ここにちゃんと書いてある。輸出額が10.1%増えたと。でも、輸出規模は8番目だった。さて、次は各国を見ていこう。
>10大輸出国のうちフランス(20.2%)、ベルギー(19.5%)、イタリア(19.3%)、ドイツ(18.8%)、オランダ(18.6%)、中国(14.3%)、日本(10.2%)の輸出が韓国を上回った。フランス、ベルギー、イタリア、ドイツ、中国は輸出増加率が昨年の1けたから今年は2けたに拡大した。韓国を下回ったのは米国(7.9%)と香港(4.9%)だけだ。
世界経済が回復していけば各国もその分、輸出を増加させる。そして、それは輸出品の多さによって輸出を増加させる。本来、韓国の輸出が好調なら、同じような数値をたたき出せたはずなのだ。
>輸出規模の順位も昨年の6番目から今年は7番目に落ちた。昨年の韓国の年間輸出増加率は15.8%と、10大輸出国のうちトップだった。主要71カ国の輸出増加率の10.0%より高かった。 年間輸出額が過去最大となり、年間貿易額が2014年以来3年ぶりに1兆ドルを超えたことで、輸出が回復したという評価が出てきた。
これが答えである。DRAM需要と原油価格の高騰による製品価格の上昇によって韓国の輸出は1兆ドルの大台に乗せた。確かに数値だけを見れば2014年と同等に見えるわけだ。だが、実際は価格の高騰だけがもたらした輸出回復なので、2018年にさらに輸出が増加するというのは考えにくい。下手すれば1兆ドルを下回ることだって十分ある。
>産業通商資源部は「昨年の実績があまりにも良かったため今年は前年比の数値が目立たないだけ」と説明した。しかし半導体への依存、自動車・ディスプレーなど他の主力産業の不振、根本的な輸出競争力低下などが指摘され、輸出の伸び悩みは一時的な現象でないという専門家の分析も出ている。4月にも下落傾向が続けば今年の輸出増加率は大幅に低下することも考えられる。
ここまで読めばこの結論に達するのも納得できるのではないだろうか。だから、管理人はサムスン電子一極だと述べていたわけだ。大幅に低下するかはDRAM価格次第。まだ中国の工場が稼働してないので今年一杯は大丈夫だとは思うが、他が伸びてこないと韓国の輸出競争力低下が今年の秋頃に目立ち始めるだろう。
そもそも失業率が大幅増加している韓国の現状で「輸出好調」とか、述べる時点でおかしな話だと気付いた読者様は鋭いとおもう。仕事があれば企業は人を増やす。当たり前の考えを数値にだけ欺されたら産業通商資源部みたいな見解になる。
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韓国経済、韓国の輸出増加率、1位から8位に落ちる
韓国の輸出増加率が今年に入って鈍っている。昨年は世界10大輸出国のうち最も高かったが、今年は8位に落ちた。
世界貿易機関(WTO) の「月間商品輸出統計」を分析した結果、韓国の今年1-3月期の輸出額は1454億2700万ドルと、前年同期比10.1%増えた。輸出規模が最も多い10大輸出国のうち8番目の増加率だった。前年同期の増加率は14.7%で最も高かった。
10大輸出国のうちフランス(20.2%)、ベルギー(19.5%)、イタリア(19.3%)、ドイツ(18.8%)、オランダ(18.6%)、中国(14.3%)、日本(10.2%)の輸出が韓国を上回った。フランス、ベルギー、イタリア、ドイツ、中国は輸出増加率が昨年の1けたから今年は2けたに拡大した。韓国を下回ったのは米国(7.9%)と香港(4.9%)だけだ。
輸出規模の順位も昨年の6番目から今年は7番目に落ちた。昨年の韓国の年間輸出増加率は15.8%と、10大輸出国のうちトップだった。主要71カ国の輸出増加率の10.0%より高かった。
年間輸出額が過去最大となり、年間貿易額が2014年以来3年ぶりに1兆ドルを超えたことで、輸出が回復したという評価が出てきた。
産業通商資源部は「昨年の実績があまりにも良かったため今年は前年比の数値が目立たないだけ」と説明した。しかし半導体への依存、自動車・ディスプレーなど他の主力産業の不振、根本的な輸出競争力低下などが指摘され、輸出の伸び悩みは一時的な現象でないという専門家の分析も出ている。4月にも下落傾向が続けば今年の輸出増加率は大幅に低下することも考えられる。
産業部は世界製造業の景気好調が輸出にプラスに作用すると判断しながらも、保護貿易、ウォン高、国際金融市場の不安定性などで今後の輸出には不確実性があるという見方を示した。
(http://japanese.joins.com/article/554/241554.html?servcode=300§code=300)